記事

ラストサンデー、2陣営訴え熱く

2019年1月28日

 2月3日の投票日まで残り1週間となった愛知県知事選。ラストサンデーの27日、県労働組合総連合(愛労連)議長の新人榑松(くれまつ)佐一さん(62)と、3期目を目指す現職大村秀章さん(58)は、買い物客らが集まる名古屋・栄などの繁華街で支持を呼び掛けた。

 榑松さんは午後三時半、栄の交差点で街頭演説。「(中部国際空港の二本目)滑走路を造っている場合じゃない。医療、福祉など誰もが普通の暮らしができる県政に変えていきます」と声を振り絞った。中小企業の経営者らもマイクを握り「暮らしを守る防波堤になってくれる人です」と榑松さんをアピールした。

 榑松さんの選挙カーが次の会場に移る途中、栄を練り歩いていた大村さん陣営と遭遇。大村さんは「お互い頑張りましょう」と声を掛けた後、同じ栄交差点でマイクを構えた。

 演説では「愛知の経済をV字回復させ、雇用も大きく伸びた」と二期八年の実績を強調。通行人の声援を受けながら「好循環を継続し、二〇二七年のリニア中央新幹線開業を見据えた交通網整備や、二二年のジブリパーク開業に向けた準備を進めていく」と決意を語った。

◆統一選の前哨戦、地方議員も奔走

 知事選では、他の選挙の候補者や四月の統一地方選に出馬を予定する地方議員らも奔走している。

 二十三日朝、愛知県田原市であった大村さんの街頭演説会。二十日告示の市議選の候補三人が「われわれの選挙もよろしくお願いします」と聴衆に声を張り上げた。夏の参院選の立候補予定者の姿もあった。

 立憲民主、国民民主、公明党と自民県連が推薦する大村さん。個人演説会は各党割り振りで担当し、党派を超えた県議、市議らが「自分の選挙の前哨戦」と駆け付ける。

 自民県連幹部は「統一選の候補者にも絶好のアピールの機会になる」と気を引き締める。

 榑松さんを推薦する共産党も存在感をアピールする。名古屋市天白区で二十三日にあった個人演説会では現職市議や県議選候補予定者らが登壇。「知事選、統一選、参院選と続く大型選挙で大村県政、安倍自公政権にノーを突き付けよう」と声を張り上げた。

 ただ、旧民進党系の地域政党「新政あいち」の県議からは「相乗りなので、前哨戦という感覚はあまり無い」との声も。

 それでも別の県議は「知事選の投票率を高め、有権者の関心を統一選につなげたい」と投票を呼び掛ける。

(中崎裕、中尾吟、安藤孝憲)

 

最新記事

記事一覧

新聞購読のご案内

Copyright © The Chunichi Shimbun, All Rights Reserved.