中日新聞

先輩社員の声

編集職/国際

アメリカ総局

鈴木 龍司Ryuji Suzuki

これまでの仕事で、印象に残ったできごとを教えてください。

社会部時代、ホームレスの方の思いを聞くため、公園に寝袋を並べて数日間、寝泊まりしました。ある男性が生活保護受給者の金銭を搾取する「貧困ビジネス」の被害経験を明かしてくれました。悪質業者が標的の困窮者を勧誘している炊き出しの会場に1か月通ってその瞬間の写真を撮り、内部資料を入手しました。報道後、名古屋市は対策を強化し、愛知県警は業者の幹部を立件しました。新聞の力を実感すると同時に、当事者の声に耳を傾けることの重要性を再認識しました。現在、勤務する米国ではトランプ政権が強権的に移民排斥を進めています。「摘発を恐れる移民たちはどんな生活を送っているのか」。当事者の肉声を集めることを意識しています。

編集局国際部や海外職場の雰囲気について教えてください。

国際ニュースの主役であり続ける米国のトランプ大統領。アメリカ総局は、同僚の記者と優秀で親切な2人の現地スタッフの計4人で助け合いながら、和気あいあいと仕事をしています。「現場重視」の方針で出張の機会が多く、すでに20州近くを訪れました。旅先の地元グルメやバーでのひとときが、ハードな取材の疲れを忘れさせてくれます。国際部には外報、政治、経済、社会の各分野の経験が豊富なメンバーがそろっています。北京やソウル、バンコクの仲間と連携して記事を書く機会も多くあります。

中日で働く魅力を教えてください。

人材育成と個人の裁量を大切にする社風が最大の魅力です。駆け出しのころ、悩みに寄り添い、解決策を示してくれる先輩が常に身近にいました。また、職歴に関係なく、関心を持っているテーマをとことん追わせてくれました。ニュースの価値に優劣はありませんが、若手のころに1面トップを飾った時は、やる気と志に応えてくれる会社だと実感しました。ありがたいことに地域の信頼が厚く、名刺1枚で各界の人と会うことができ、そのたびに視野が広がります。これまで三重県と名古屋市で勤務し、現在は国際政治の最前線のワシントンで取材をする機会をもらいました。「刺激的な日々を送れそう」と入社した判断は正しかったと感じています。

ある1日のスケジュールWork flow

  • 9:00

    出社。米メディアの報道をチェック

  • 10:00

    トランプ大統領や政府高官の記者会見などをフォロー

  • 12:00

    昼食。コーヒーブレークで同僚記者やスタッフと今後の取材の打ち合わせ

  • 13:30

    トランプ政権の移民政策や物価高騰などに対する市民の意見を聴くため、街中へ取材に。学者やシンクタンク関係者をインタビューする機会も多い

  • 17:00

    原稿を執筆

  • 19:00

    大きな政治ニュースや事件がなければ退社。取材テーマを発掘するため、取材相手と飲みに出かける日も多い

キャリアパスCareer path

  • 2005年4月 入社

    学生時代からジャーナリズムに興味があり、「人との出会いが多く、刺激的な日々を送れそう」と新聞記者を志しました。地域密着と市民目線の報道を掲げ、海外にも取材網を持つ中日新聞に魅力を感じました。

  • 2005年8月 名古屋本社編集局整理部

    現場から届く記事を編集する仕事を担当しました。締め切り時間が迫り、焦ることもありましたが、優しい先輩の指導に助けられました。新聞づくりの基本を学べたことは、その後の記者人生に役立っています。

  • 2006年8月 名古屋本社尾鷲支局

    人口2万人の漁師町で医師不足や限界集落など地方が抱える問題を掘り下げて取材しました。住民は「中日の鈴木さん」と温かく迎えてくれ、飲み友達もたくさんできました。妻とも出会い、「第2の故郷」です。

  • 2008年8月 名古屋本社三重総局

    県警や県政、遊軍を担当。生活保護費の不正受給事件や防災対策の欠陥を指摘するキャンペーンなど、調査報道に力を入れました。時間をかけて取材相手との信頼関係を築くことの大切さを学んだ時期でした。

  • 2012年3月 名古屋本社編集局社会部

    福島第1原発事故後の原発報道を担当し、除染作業員の手当てが「中抜き」されている問題などを追いました。現代の貧困をテーマにした連載では、読者から多くの寄付が届き、報道の影響力を実感しました。

  • 2017年3月 名古屋本社編集局経済部

    自動車業界が電動化や自動運転など「100年に1度の大変革」と言われた時期にトヨタ自動車を担当。時代の先を読み、世界の市場に挑み続ける経営幹部との出会いは、大きな財産になりました。

  • 2020年8月 名古屋本社編集局社会部

    当時、私自身が後継者不足の町内会長を引き受けることになり、コミュニティーの課題を考える「町内会長日記」を100回にわたって執筆しました。犯罪加害者の人生に迫る「罪人の肖像」も忘れられない連載です。

  • 2024年2月 名古屋本社国際部アメリカ総局

    トランプ政権の動向をウォッチしています。中日新聞の国際報道の特徴は海外と新聞発行エリアとの関係性を重視する点。「トランプ関税とトヨタ自動車」など、読者の関心事を掘り下げることを意識しています。

※所属は取材当時のものです。

休日の過ごし方Holiday

日本人駐在員による町内会のような集まりがあり、バーベキューや鍋会を楽しんでいます。趣味で名古屋市内の学区新聞の編集長を務めています。休日に住民とオンラインでやりとりして、一緒に編集しています。

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