紙面から(パラリンピック)

準々決勝、広瀬が敗退 ボッチャ

個人準々決勝 タイ選手(右)と対戦する広瀬隆喜=共同

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 チーム戦で初の銀メダルを獲得し、勢いに乗るボッチャ個人(BC2)準々決勝で、広瀬隆喜(たかゆき)(32)=アルムの森ペーターの丘=がタイ選手に1−6で敗れた。局面転換を狙った秘策も及ばなかった。

 序盤から劣勢で進んだ最終第4エンド。敗色が濃厚となる中で広瀬は「ロビイング」と呼ばれるライナー性の投球でジャックボール(目標球)に近い相手ボールをはじいた。「1点を返し、一矢報いたかった」

 ロビイングは2012年ロンドン大会後に練習し始めた投球法。精度を上げて最近実戦で使うようになった。転がすのと違い、力むとぶれたり、オーバーする危険もある。「やるしかなかった。うまく成功して良かった」と話す。

 脳性まひで車いす生活。何かスポーツをしたいと考えて学校の教師に相談し、勧められたボッチャを始めた。日本が初参加した08年北京大会から3大会目のリオ大会を「チームで力を合わせてメダルを取ることができて良かった」と振り返る。20年東京大会に向けては「個人戦に負けた悔しさはあるので、さらにステップアップをしたい」と気を引き締めた。

 (荘加卓嗣)

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