紙面から(パラリンピック)

義足で「希望」のダンス 下呂出身・大前さん、閉会式へ

東京五輪・パラリンピック組織委員会のホームページに紹介されている大前光市さん

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 交通事故で左脚を失いながらも、プロダンサーとして活躍する大前光市さん(36)=岐阜県下呂市出身=が、十九日(日本時間)に開かれるリオデジャネイロ・パラリンピックの閉会式で行われる東京への引き継ぎセレモニーに出演する。

 大前さんは同市の益田高校(現益田清風高)卒業後、大阪芸大でバレエを専攻。二十三歳の時、国内有数のバレエ団の最終選考前日に飲酒運転の車にひかれ、左脚の膝から下を切断した。その後も義足でステージに立ち続け、独自のダンスを追求している。

 引き継ぎ式のコンセプトは「POSITIVE SWITCH」。音楽監督の椎名林檎さんら、リオ五輪閉会式と同じチームが企画演出を手掛ける。大前さんは義足のモデルとして活躍するGIMICO(ギミコ)さん、暗闇を体感するワークショップで活動する視覚障害者の檜山晃さんと出演する。

 大前さんは「『私にうってつけの舞台だ。やったー!』と思った。(自分も)パラリンピックの選手だと思って、自己ベストを更新する舞台にしたい。チャレンジする姿を見せることで、人の可能性を表現したい」とコメントしている。

 リオ五輪閉会式では、安倍晋三首相が「スーパーマリオブラザーズ」のマリオに扮(ふん)して登場、日本の演出が世界的な注目を集めた。

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