紙面から(パラリンピック)

「銀」思い三色 自転車2種目 

自転車男子個人ロードタイムトライアルのレースを終え笑顔の藤田征樹選手=14日、リオデジャネイロで(共同)

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 パラリンピック北京大会(二〇〇八年)で銀と銅、ロンドン大会(一二年)で銅メダルを獲得している両足義足の藤田征樹(まさき)選手(31)=茨城県土浦市、日立建機=が自転車男子個人ロードタイムトライアルに悲願の「金」を懸けて臨んだが、アイルランド選手に及ばず銀メダルに。「勝つために乗り込んできて、1分差をつけられたのは力負け。納得はしている」と話した。

 金メダルへの期待が高かっただけに「支えてくれる人たちと世界一になりたかった」と悔し涙を見せた。

 一方、タンデムで臨んだ視覚障害の鹿沼(かぬま)由理恵選手(35)=東京都町田市、楽天ソシオビジネス=と、ハンドルを操作し一緒にこぐパイロットとして支える田中まい選手(26)=千葉市、日本競輪選手会千葉支部=組は初のメダルに。

 一四年にペアを組んだが一度は解消状態になったペア。リオ大会を前に鹿沼選手が改めて再結成を持ちかけて勝ち取った「銀」に「うれしい、田中選手と一緒に表彰台に上がれるのが本当に、うれしい」と喜んだ。田中選手は「自分を信頼してくれて、このような舞台に立てたので、結果で応えたかった」とほほ笑んだ。

 (荘加卓嗣)

自転車女子タンデム個人ロードタイムトライアルで銀メダルを獲得した鹿沼由理恵選手(左)。隣はパイロットの田中まい選手=14日、リオデジャネイロで(共同)

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