紙面から(パラリンピック)

木村、リベンジ「銅」 100平

男子100メートル平泳ぎ決勝力泳する木村敬一=田中久雄撮影

写真

 100メートル平泳ぎには、ちょっと嫌な記憶があった。

 リオを占うとも言えた「ジャパンパラ水泳競技大会」。7月17日に横浜国際プールで開かれた。100メートル平泳ぎに出場した木村敬一(26)はレース序盤、飛び込んだ後、浮かび上がったら隣のレーンにいた。見えないからこそ起こる事態。ほかの泳者の邪魔をしたとみなされ、失格となった。

 「体がねじれちゃったかな。合宿の疲れもあったのかもしれない」。笑い飛ばしていたが、筋力トレーニングで体重を増やし、自信を持って臨んでいた。関係者によると、大会後はショックを隠しきれなかったという。

 リオ本番では同じミスを繰り返さず、体調不良の中で銅メダルを取った。弾みをつけたエースがまた、14日の100メートルバタフライと15日の100メートル自由形で頂点を狙う。

 (伊藤隆平)

※ご利用のブラウザのバージョンが古い場合、ページ等が正常に表示されない場合がございます。