紙面から(パラリンピック)

ボッチャ日本「銀」

ボッチャのチームで2位となり、銀メダルを手に歓声に応える(前列左から)広瀬、杉村、木谷、藤井の日本=12日、リオデジャネイロで(田中久雄撮影)

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 【リオデジャネイロ=本社取材団】リオデジャネイロ・パラリンピック第六日の十二日、ボッチャのチーム(脳性まひ)の日本は決勝で前回覇者のタイに敗れ、同競技初のメダルは銀だった。

 競泳は男子50メートル自由形(視覚障害S11)でエース木村敬一(26)=滋賀県栗東市出身、東京ガス=が銀メダルを獲得した。陸上は男子400メートルリレー(切断など)の日本は三位で、今大会の陸上チーム初のメダルに輝いた。

 車いすテニスは、男子ダブルスで国枝慎吾(32)=ユニクロ、斎田悟司(44)=三重県四日市市出身、シグマクシス=組、三木拓也(27)=トヨタ自動車、真田卓(31)=フリー=組がともに準決勝に進出。日本勢のメダルが確定した。女子ダブルスでは、開会式の日本選手団旗手を務めた上地(かみじ)結衣(22)=エイベックス、二條実穂(35)=シグマクシス=組が同競技女子初のメダルが懸かる準決勝で敗れ、三位決定戦に回った。

 二連覇を狙うゴールボール女子の日本は準々決勝に進んだ。

 日本のメダルは銀三、銅五の合計八個となった。

◆初メダル「重み感じる」

 二〇〇八年北京大会に初出場して以来、三度目の出場で銀メダルを獲得したボッチャ。主将の杉村英孝(34)=静岡県伊東市、静岡ボッチャ協会=は「うれしい。重みを感じる。日本のボッチャ界にとって大きな一歩になる」と笑顔を見せた。

 世界ランキング一位のタイを相手に、序盤から苦戦。初参加から三度目の出場で主力の広瀬隆喜(たかゆき)(32)=市原ボッチャクラブ=は最初に目標球として投じる「ジャックボール」の白いボールにカラーボールをピタリと付けるたび、雄たけびを上げ、チームを鼓舞し続けた。

 重度障害者のために欧州で考案されたボッチャ。日本ではまだマイナーだが、日本でも通りすがりの人に「ボッチャの選手ですね、頑張ってください」と声を掛けられた経験があることをうれしそうに話す。「メダルを取ったことで、さらに広まり、二〇二〇年東京大会につながれば」と話した。

 (荘加卓嗣)

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