世界記録を出して驚かせたい 車いす「パラのボルト」が意欲
コルコバードの丘に立つキリスト像の前でつながれる聖火。左はリオ五輪柔道女子57キロ級で金メダルを獲得したブラジルのラファエラ・シルバ選手=6日、リオデジャネイロで(共同) |
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【リオデジャネイロ=共同】リオデジャネイロ・パラリンピックに出場する海外の有力選手が六日、選手村で記者会見し、車いすの陸上女子で100メートルからマラソンまで七冠を狙うタチアナ・マクファデン選手(27)=米国=は「アスリートとして偉大な挑戦になる。自分の壁を乗り越えたい」と決意を語った。
ロシア出身で下半身に障害があり、幼少期は孤児院で育てられたマクファデン選手は六歳の時に養女として引き取られて米国へ移住。絶対的な強さで「ビースト(野獣)」とも呼ばれる。夏季三大会で既に金メダル三個を含めて十個のメダルを獲得。ブラジルの子供たちを会場に招待する寄付を呼び掛けるキャンペーンにも参加しており「全力で挑む姿を見てほしい」と笑顔で話した。
「パラリンピック界のウサイン・ボルト(ジャマイカ)」と呼ばれ、陸上男子視覚障害クラスの100メートルと200メートルで二大会連続二冠のジェーソン・スミス選手(29)=アイルランド=は「世界中で人気のボルト選手と比較されて大変光栄だ。自分はリオ五輪で彼が出せなかった世界記録を出して世界を驚かせたい」と意欲十分。
大会前に国ぐるみのドーピングでロシアが全面除外となる激震が走ったが「フェアな戦いで勝負することに集中したい。南米初開催で情熱にあふれた素晴らしい大会になる」と期待を込めた。