<サンバの鼓動> ピンバッジから「ハロー」
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五輪名物の一つにピンバッジがある。各国のメディアや五輪の組織委員会が独自に作ったものをあいさつ代わりに配ったり、交換したりするのだ。
五輪マークが入っていたり、その国のシンボルをかたどっていたり、デザインはさまざま。取材拠点となるメディアセンター前では路上にたくさんのバッジを並べている収集家が何人もいて、コレクションを増やすために交換をせがんでくる。交換の意思があるなら、通行証を首に下げるひもにバッジを付けておくのがならわしだ。
「ハロー、私のとどう?」。試しに弊社のバッジ=写真=を付けて歩いていると、予想以上に声をかけられる。セキュリティーゲートの検査員や通りすがりの人にまで。どうやら日の丸に相撲取りをあしらったデザインがいかにも日本風で外国人にはうけるらしい。
ただ、バッジの数には限りがある。取材で急いでいたり、出し惜しみしたりで、まだ一人としか交換できずにいる。閉幕まであとわずか。誰と交換しようかな。
(宿谷紀子)