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石川、ふくらはぎがけいれん 卓球

女子シングルス3回戦で、石川佳純は試合中に足を痛め敗退する=隈崎稔樹撮影

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 女子のエース石川は右ふくらはぎがけいれんするアクシデントがあり、初戦で敗退した。「途中すごく痛かったけど、プレーに影響はなかった。出足がよかったので、リードを守り切れなくて悔しい」と涙をぬぐった。

 最終第7ゲーム。4−7の場面で右脚を押さえ、動けなくなった。コートに座り、患部をさすった。「テーピングをしたい」と審判に訴えたが、日本代表の李鷺コーチによると「ルール上、脚がつっているだけでは治療はできない」という。4−9から4ポイント連取したのは石川が見せた最後の意地だった。

 立ち上がりは順調だった。持ち前の積極性で初対戦となる北朝鮮のカットマンを攻めていく。1球ごとに声を出し、気合を入れた。2ゲームを先取したが、序盤から飛ばしすぎたこともあり、少しずつ体力を消耗していく。第6ゲームの中盤、右脚に異変が起き、動きが鈍くなった。

 初出場だったロンドン五輪は3位決定戦で敗れた。悔しさを晴らすため、この4年間誰よりも練習に励んできたという自負がある。現在の世界ランキングは6位。中国勢を除けば2番目だ。メダル獲得へ、自信を持って臨んだ大会だった。「今はまだ何も考えられないけど、団体戦があるので雪辱したい」。必死に気持ちを切り替え、前を向いた。

 (森合正範)

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