紙面から

<サンバの鼓動> スポーツ愛にじむ海岸

 風光明媚(めいび)なリオデジャネイロ市のコパカバーナ海岸。リゾート客を眺めながらビーチを歩くと、見慣れない器具と出合った。金属の棒で組まれた直方体で、棒や取っ手のようなものが付いている。布団干しにはちょうど良さそうだが、一体何に使うのか?

 答えはすぐにわかった。ランニング中の半裸の男性が、バーに飛び付き懸垂を繰り返す。そう、正体は公共の筋トレマシンだ。

 ビーチの百メートルおきほどにあり、老若男女が気軽にトレーニングで汗を流している。海岸だけではない、公園や遊歩道でも当たり前のように設置されている。

 波間にはサーファーたちが漂い、砂浜では若者がビーチバレーやサッカーに興じている。かなりふくよかなおばあさんも堂々とビキニ姿で日光浴を楽しむ。

 財政難などから五輪反対の声も根強いリオだが、リオっ子たちがスポーツをこよなく愛していることは間違いない。(内山田正夫)

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