紙面から

移民の歴史紹介、日系3世ら喜ぶ

 【リオデジャネイロ=中野祐紀】選手の入場に先立ち、世界中の大陸からの移民によって築かれたブラジルの歴史を紹介する演出があり、日本を含むアジアからの移民も登場した。

 祖父母が岐阜県出身の農業移民だった日系三世で、ボランティアの会場誘導係マルシア・スギハラさん(27)は「日本からやってきた私たちの先祖もこの国をつくった一員だったと、ちゃんと示してくれた」とうれしそうに話した。祖父が広島県から渡ってきたという同じく日系三世のボランティア、野口ケイコさん(37)は「今日がおじいちゃんたちの街・ヒロシマの原爆の日だから、何か日本に関係することをやってほしいと思っていた」と目に涙を浮かべて喜んだ。

◆開催反対派数百人 競技場近くでデモ

 リオデジャネイロ五輪が開幕した五日、リオ市内各地で五輪開催に反対するデモがあった。開会式が催されたマラカナン競技場の近くでは数百人のデモ隊と警官隊が衝突し、参加者が負傷した。地元紙「グローボ」などが伝えた。

 衝突が起きたのは開会式の数時間前。「五輪よりも病院や学校を」などと訴えるデモ参加者を警備中の警官隊が排除しようとして、もみ合いになった。警察側は催涙ガスなどを用いて鎮圧を図った。少なくとも男性とみられる参加者一人が軽いけがをしたという。

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