紙面から

瀬戸、金へ好感触 本番プールと相性ばっちり

リラックスした表情で練習に臨む瀬戸大也=リオデジャネイロで(隈崎稔樹撮影)

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 【リオデジャネイロ=高橋隆太郎】男子400メートル個人メドレーで世界選手権2連覇中の瀬戸大也(JSS毛呂山)が、持ち前の前向き思考を全開にして五輪金メダルを見据えている。7月31日、当地の本番プールで練習を行い「今まで自分が泳いできたプールで一番いい。フィーリングとタイムが一致する」と好感触を口にした。

 最大のライバルは「意識の90%以上」を払っているという萩野公介(東洋大)。必勝パターンを問われると、前半200メートルで体半分から一つ分までの遅れなら「かなり勝てる確率はある」とみる。そのために目標となるのが、前半の2泳法で1分58秒台。未知の領域ながら「ここだったらすごく泳ぎやすい」と言葉に力を込める。

 7月29日に続き練習した本番プールを「自分は入水のフィーリングを一番大切にしているが、体の浮き具合や水の引っかかり、皮膚に触れる水温が心地良い」とべた褒めする。さらに初めてという午後10時以降の決勝も「野性の本能を解放して、夜の方が燃えるというイメージで」と舌も滑らかだ。

 その分、指導する梅原孝之コーチが手綱を締める。昨年の世界選手権では大会前半は不振に苦しみ、最後の400メートル個人メドレーで何とか復活した。五輪はその本命が大会初日。「ポジティブなのはすごく良いが、やっぱり油断しないようにというのが去年のわれわれ2人の教訓」。師弟は絶妙なバランスを保ち、初の大舞台へ着々と準備を進めている。

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