紙面から

<リオで輝け! 三重ゆかりの選手たち> 女子バレー・宮下遥選手(21)、山口舞選手(33)

リオ五輪世界最終予選でドミニカ共和国にストレート勝ちし、喜ぶ山口(左)、宮下(左から2人目)両選手ら日本チーム=5月20日、東京体育館で

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 身長177センチの大型セッター。チーム最年少ながら、日本女子「火の鳥NIPPON」の司令塔を担う。高さを生かし、スパイカーの近くで的確なトスを上げ、効果的に速攻のリズムを生み出す。

 ママさんバレーに取り組んでいた母の影響で、小学1年で競技を始めた。小学6年までは、「バレーはレシーブから」を信条に指導していた四日市市の少年団で練習した。レシーブ力も高いと全日本でも評価される下地を作った。

 中学1年の時にセッターへ転向し、頭角を現した。2009年、史上最年少の14歳8カ月でVリーグ選手となり、15歳で代表入りした。東京五輪でも中心を担うと期待される。

 リオでの目標は「前回よりいい色のメダル」とし、「コートに入ったら年上年下は関係ない。チームを良くするため、積極的に前へ出る」と頼もしい。

 銅メダルを取った前回大会のメンバーで、今大会はチーム最年長。「試合だけでなく、練習に取り組む姿勢や思いも伝えたい」と言い、精神的支柱としての期待もかかる。

 スパイクをはじき返すため、高身長の選手が担うことの多いミドルブロッカーを、身長176センチながら任される。瞬発力と判断力に優れ、ポジション入れ替えや不意を突くスパイクで相手をかく乱するプレーから、海外選手には「NINJA」の名で恐れられる。

 小学校4年で競技を始めた。地元では、男子は野球、女子はバレーしか球技の選択肢がなかった。日本一の夢をかなえるため15歳で志摩を離れ、18年後の今は世界一を目指す。

 「今大会は、ずば抜けたチームがいない。絶対に勝つチャンスはある」。金メダルを持ち帰り、故郷を再び伊勢志摩サミット並に盛り上げたいと誓う。

 <みやした・はるか> 1994年、桑名市生まれ。城南小、大阪国際大和田中、大阪国際滝井高卒。岡山シーガルズ所属。Vリーグデビュー戦では、味方との衝突で前歯を折りながらもコートに立ち続けた。

 <やまぐち・まい> 1983年、志摩市生まれ。和具小、和具中、大阪国際滝井高卒。岡山シーガルズ所属。コート内では、故郷の名産品にちなんで「パール」と声をかけられる時も。

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