紙面から

<リオで輝け! 三重ゆかりの選手たち> 男子マラソン・石川末広選手(36)

びわ湖毎日マラソンで、2時間9分25秒で4位となった石川選手=3月6日、大津市の皇子山陸上競技場で

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◆遅咲き大器スパート

 42・195キロへの挑戦は32歳からの遅咲きランナー。武器は経験に裏打ちされた勝負勘。代表選出を決定付けた3月のびわ湖毎日マラソンでは、周りの選手が30キロすぎから仕掛ける中、40キロ手前までペースを維持。最終盤のスパートで抜け出し、日本人2位に滑り込んだ。

 陸上を始めたのは稲生高入学後。3年で同校初の全国高校駅伝出場に貢献。東洋大では2度、箱根駅伝を走った。ただし、いずれも上位には届かず苦杯をなめた。ホンダ入部後、日本選手権5000メートルで3位に入るが、けがとの戦いも長く、何度か引退も考えたという。「優勝がないって経歴が、自分らしいですよね」と話す苦労人だ。

 36歳11カ月での五輪マラソン出場は、日本人では男女を通じて史上最年長。「記録より順位。最低でも入賞を」とベテランの味でリオでも勝負に徹する。

 <いしかわ・すえひろ> 1979年、鈴鹿市生まれ。合川小、天栄中、稲生高、東洋大卒。ホンダ所属。自己ベストは2013年に記録した2時間9分10秒。中学時代はサッカー部。

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