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富山

県の未来図は 2候補第一声

2019年7月5日

 四日に公示された参院選富山選挙区(改選数一)には、野党統一候補で国民民主新人の西尾政英さん(58)=立憲民主、社民支持=と、自民現職の堂故茂さん(66)=公明推薦=が立候補した。両候補は出陣式で第一声を放ち、十七日間の舌戦の火ぶたが切られた。(酒井翔平、向川原悠吾)

「暮らしの不安ゼロを」 西尾 政英さん(58) 国民新人

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 「子育て不安ゼロ、老後の不安ゼロ、将来不安ゼロを徹底し、暮らしの不安ゼロを目指す」。富山市の環水公園親水広場で第一声を上げた西尾さんは社会保障に重点を置いて訴えた。

 二十年前と比べて日本人の平均年収が約百二十万円下がり、労働者の非正規雇用は四割を超えたと指摘。「これがなぜ安心安全の政治なのか。日本を格差社会に追い込む政治を終わらせなければいけない」と批判した。政策に掲げる児童手当の拡大や最低限度の年金保障、介護休暇制度、同一労働同一賃金などの必要性を説明し、「家計第一につなげる」と強調した。

 「国政に民意が反映されていない」と感じる人は人口の八割とした国の調査を引き合いに「私こそが民意だと思う。自民党のように過去最高得票で勝とうなんて傲慢(ごうまん)なことは言わない。みなさんのために一票差で勝つ」と声を張り上げた。

「健康長寿社会を実現」 堂故 茂さん(66) 自民現職

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 堂故さんは富山市太郎丸本町の事務所前の駐車場で出陣式に臨んだ。今回の参院選を「国を左右する選挙」と位置付け、「最後まで力いっぱい戦い抜く」と気勢を上げた。

 一期目は文部科学政務官や党副幹事長などを歴任。「六年間で自慢できることが一つだけある。本会議や委員会など国会を一度も休まなかった」と仕事ぶりをアピールした。

 県の健康寿命が全国でも上位になったことに触れ「もっともっと寿命と健康寿命の差を縮めて、人生いつまでも元気に暮らしていける健康長寿社会を実現する」と声を張った。このほかにも、幼児教育の充実や災害に強い国土づくりなどを主張した。

 出陣式には、石井隆一知事や宮腰光寛・沖縄北方担当相など県内の首長や国会議員も参加した。式後には街宣車に乗り込んで街中で支持を呼び掛けた。

主な政党の公約

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