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総合

参院選経費、有権者一人536円

2019年7月10日

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 二十一日投開票の参院選の経費として、二〇一九年度予算は約五百七十一億円を盛り込んでいる。有権者一人当たりに換算すると、昼食一回分程度。識者は、国民の税金で支えられた貴重な一票を無駄にしないよう訴えている。

 参院選の経費は毎回、おおむね五百億円台。選挙事務を担う地方自治体への交付金が大部分を占め、一九年度予算では五百十五億円を計上している。この金額には、投票所や開票所などの会場費、投開票に携わる職員への人件費が含まれる。投票を呼び掛ける臨時啓発費として約五億円も盛り込まれている。

 実際にかかる金額は、候補者数などによって変わる。選挙ビラや選挙カーの経費の一部が公費で賄われるため、候補者が多いほど選挙経費は膨らむ。

 十八歳以上の有権者は現在、約一億六百五十万人。今回の参院選の経費を有権者数で割ると、一人当たり約五百三十六円となる。日本大の岩崎正洋教授(政治学)は「選挙のコストを負担するのは有権者。投票に行った人だけが、自分の望む政策について意思表示できる。日本の将来を考えて一票を投じてほしい」と話す。

(山口哲人)

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