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総合

「忖度発言」自民、挽回に躍起 新潟に首相や麻生氏ら

2019年7月7日

 自民党が、参院選新潟選挙区(改選数一)へ政権幹部を相次ぎ投入している。擁立した現職塚田一郎氏(麻生派)は、四月に道路整備を巡る「忖度(そんたく)」発言で国土交通副大臣を事実上更迭。逆風にあえぎ、失言を挽回しようと躍起になっている。統一候補を立てた野党は忖度発言に狙いを定める。

 「大接戦の厳しい選挙だ。何としても当選させてください」。六日、菅義偉官房長官は新潟市で街頭演説し支援を訴えた。「令和おじさん」として知名度を上げた菅氏は演説後、聴衆とハイタッチし笑顔を振りまいた。

 参院選が公示された四日は、麻生太郎副総理兼財務相がビールケースの上に立って応援。五日には安倍晋三首相(党総裁)も入った。党が指定する激戦区で、選挙戦冒頭から政権トップ3が続けて入る選挙区は他にない。選対筋は「強い危機感の表れだ」と解説する。

 塚田氏は四月、首相と麻生氏の地元を結ぶ道路整備を巡り「私が忖度した」と発言。批判を浴びて副大臣を辞任した経緯がある。

 野党は、統一候補の打越さく良(ら)氏が勝てば「安倍一強」を巡る象徴的な選挙区になると意気込む。立憲民主党からは福山哲郎幹事長が七日に応援入りする。

 新潟選挙区には他に、政治団体「NHKから国民を守る党」の小島糾史氏も立候補した。

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