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総合

共産公約「減らない年金」が柱 消費増税や改憲に反対

2019年6月22日

 共産党は二十一日、参院選の公約を発表した。物価や賃金の伸びより年金の伸びを低く抑える「マクロ経済スライド」廃止による「減らない年金」への制度改革を柱に据えた。志位和夫委員長は記者会見で、参院選について「年金が大きな争点になる」と述べた。

 マクロ経済スライド廃止で見込まれる数兆円の財源不足は、(1)高額所得者の保険料引き上げ(2)年金積立金の取り崩し(3)賃上げと正社員化による保険料増収−で補うとした。夫婦で老後に二千万円の蓄えが必要だと指摘した金融庁報告書による年金不安の広がりを踏まえ、年金を前面に出した。

 消費税10%への増税は中止に追い込むと主張した。最低賃金を全国一律で千円とし、保育・介護労働者の賃金を月に五万円増額すると唱えた。教育では、大学や短大の授業料の段階的な無償化を掲げた。財源として、大企業の税負担増、富裕層優遇税制の是正や、米軍への「思いやり予算」廃止などで、計七兆五千億円を確保するとした。

 安倍晋三首相が掲げる九条改憲については「断念に追い込む」と明記した。安全保障関連法は廃止を目指す。原発は再稼働を中止し、全て廃炉にする方針を示した。

主な政党の公約

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