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静岡

一夜明け 県内当選者

2019年7月22日

 参院選の投開票から一夜明けた二十二日、静岡選挙区(改選数二)で三選を果たした自民の牧野京夫さん(60)と、四選を果たした国民民主の榛葉賀津也さん(52)は早朝から、報道対応や街頭演説、支持者回りに慌ただしく追われた。

◆自民・牧野京夫さん 改憲議論前進へ意欲

選挙結果を報じる新聞を読む牧野京夫さん=22日、静岡市駿河区で

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 牧野さんは午前九時すぎに静岡市駿河区の事務所で報道陣の取材に応じた。「疲れた。神経をすり減らした」と十七日間の選挙戦を振り返った。

 得票数は五十八万票で前回選の六十三万票を下回った。得票率も38・5%にとどまった。

 「ちょっと低いな」と苦笑しつつ、「投票率(50・46%)が低く、野党の有力候補のせめぎ合いもあった中、踏みとどまってくれた」と話した。

 改憲勢力は、発議に必要な三分の二を割った。「憲法審査会で議論の場を設定し、スタートはしてもらいたい。改正は必要だ」と強調。その上で「強引にやる話ではない。議論を見極めながら進めたい」と慎重な構えも示した。

 三選を決めた二十一日夜は浜松市の選挙事務所に顔を出すなどし、二十二日の午前零時半に帰宅、就寝は午前二時ごろという。

 二十五日に国土交通副大臣の公務に戻る予定。「与えられた役目を責任持って務めたい」と表情を引き締めた。

(三宅千智)

◆国民・榛葉賀津也さん 年金対策 「超党派で」

街頭でお礼を言って歩く榛葉賀津也さん=22日、掛川市で

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 榛葉さんは早朝、地元掛川市の掛川駅前で通勤、通学者らに頭を下げた。報道陣の取材に「今朝、新聞を読んで実感が湧いてきて、あらためてよかった」と安堵(あんど)の表情を見せた。

 選挙戦を通じて有権者の生の声を聞き、「アベノミクスはプラスもあったが、庶民の消費は伸びていない。年金に対する危機感は一番の問題で、これからどう手当てしていくか、党派を超えて取り組まないといけない」と述べた。

 改憲勢力は三分の二を割り込んだ。改憲論議にどう臨むのか、自身は慎重な姿勢を崩していない。「国民主権、基本的人権の尊重、平和主義はぶれることのできない三本柱。なぜ七十有余年にわたってわが国は戦火を交えることがなかったのか、国民が憲法の良さを学ぶことも含めてしっかり議論する」と語った。

 大きく議席を伸ばした立憲民主に対し、国民の党勢はさえない。「公認候補だけを見るとそうだが、国民系の候補が一人区で議席を獲得した。決して負けてない」と強調した。

(岸友里)

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