• 中日新聞ウェブ
  • 中日新聞プラス

静岡

牧野さん 9条には慎重

2019年7月22日

当選を確実にし、支援者と握手する牧野京夫さん=21日午後8時3分、静岡市駿河区で

写真

 午後八時に当選確実。三分後には牧野京夫さん(自民現職)が静岡市駿河区の事務所に姿を見せた。一人一人と握手を交わし「初めて経験することもいっぱいあった。皆さんの力を一つにしていただいたおかげ」と安堵した。

 連立を組む公明、農協や企業など約二百の推薦団体が支え、組織戦を展開。百五十回を超える遊説で全市町を回った。国土交通副大臣として訴えの大半を防災に充てた。「命を守ることが政治にかかわる者の一番の使命だ」と強調した。

 立憲民主と国民のせめぎ合いが注目を集めた。各紙の世論調査で圧倒的なリードが伝えられた終盤でも「前回、前々回とどうも雰囲気が違う。埋没して、話題の外という気がする」と漏らした。

 野党の乱立で「自民で二議席を」との期待も強かった。共倒れのリスクもあり、県連は牧野さんに一本化した。圧倒的な差で勝つことが至上命令とされ、安泰ムードを引き締めようと陣営は「厳しい」「激戦」と繰り返した。

 改憲論議は今後、加速する可能性もあるが、九条に手を付けることに慎重だ。「九条についてはいろんな意見があり、それにこだわると改正の議論が深まらない。緊急事態条項の創設、合区の解消で早期の改正が必要だ」と持論を述べた。

 南海トラフ巨大地震やリニア中央新幹線など、課題は山積する。「こつこつと一生懸命責任を果たしていきたい。目指すのは職人のような国会議員」と語った。

(三宅千智)

主な政党の公約

新聞購読のご案内