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静岡

「国民向いた政治を」 国民・榛葉さん

2019年7月22日

当選を確実にし、拳を上げ喜ぶ榛葉賀津也さん(中)=21日午後8時32分、掛川市で

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 負けられぬ戦いを制した。四選を果たした榛葉賀津也さん(国民現職)は地元・掛川市の会場で「今日ほど一票の重みを感じたことはない。常に初陣の気持ちで再出発し、成長できた十七日間だった」と喜びを語った。

 午後八時すぎに早々と「当選確実」が報じられると、県議や支援者から歓声が上がった。十五分後に榛葉さんが姿を見せ、何度も頭を下げた。

 黄金週間明けから目標に掲げた千回を超える街頭演説で真っ黒に日焼けした顔には、うっすらと目に涙がにじんでいた。

 序盤は立民新人と「横一線」とも報じられた。危機感は強かった。野党第一党として存在感を増す立民に対し、国民は支持率も伸び悩むが、静岡では支援組織、地方議員の数でも国民が圧倒する。連合静岡は「榛葉一本」でまとまり組織力で上回った。

 演説では一貫して消費から景気の好循環を生み出す「家計第一」を訴えた。一方で、主争点の改憲には「(有権者の)反応が良くなかった」とほとんど触れず、慎重な言動に終始した。

 安倍政権は、国民なども改憲勢力に取り込もうとしている。榛葉さんは「憲法の守るものは守り、変えた方がいいところは、どう変えるか。選挙戦ではなく、静かな環境で議論するべきだ」と持論を述べるにとどめた。

 最後に「政治文化を変え、国民を向いた政治をやらないといけない。野党のあり方もしっかり問うていきたい」と四期目の抱負で締めくくった。

(岸友里)

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