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静岡

選挙参謀に聞く

2019年7月22日

◆牧野さん陣営 運動がかみ合った

 自民・上川陽子選対委員長 野党候補の動きは意識せず、6年前に牧野さんが獲得した63万4000票余の保守支持層に、引き続き応援してもらうことに徹した。大票田だけではなく中山間地を含めた遊説にも力を入れて声を届けた。中盤から終盤にかけてかなり引き締めて戦い抜いた。

 候補を1人に絞ったことは、2人区では勇気ある判断だったが、県内各地が一つにまとまることができた。しっかり選対を組み、比例区候補の運動ともうまくかみ合った。公明党の推薦も大きく、力を結集できた。

◆榛葉さん陣営 組織力で積み重ね

 国民・小山展弘選対副本部長 公示前から組織をしっかりと引き締めたのが勝因。連合静岡や地方議員が団結し、組織力で票を積み重ねることができた。途中、世論調査で厳しい情勢が判明し、さらに引き締めを図った。

 小沢一郎・総合選対本部長相談役がスズキの鈴木修会長に応援を頼んでくれた。玉木雄一郎代表も応援に駆けつけてくれたが、やはり県内の組織力が1番の要因だ。出口調査の結果を見ると、無党派層の支持は立憲民主の候補より多い。力で国民民主をつぶすことはできないという大きな象徴になった。

◆徳川さん陣営 準備不足が響いた

 立民・牧野聖修総合選対本部長 立候補から2カ月足らずで本選となり、準備不足が最大の敗因だった。若い県連と党本部が力を入れてくれて一日一日輪が広がっていたが、実績のある現職2人に割って入るのは並大抵のことではなかった。期間が長ければ結果は変わっていたと思う。

 今の政治を良く思わない人を立民に引っ張り込むだけの力量が足りなかった。結果は負けだが、伝統を背負った徳川さんの立候補によって、政治にも文化にも、何かが始まり何かが変わると感じている。

◆鈴木さん陣営 共闘あり得たかも

 共産・渡辺浩美県委員会副委員長 選挙区に野党が3人立ち、榛葉さんと徳川さんがクローズアップされ、注目という点では候補の特色が有権者に浸透しなかった。

 徳川さんに関しては政策的に多くで重なっていたが、出馬表明が直前になったこともあり連携することができなかった。まともに主張を交わす機会さえあれば共闘もあり得たかもしれない。

 いずれにせよ野党同士の連携はまだまだ課題だらけ。これからは安倍政権を退陣に追い込むために共闘関係をさらに発展させたい。

主な政党の公約

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