• 中日新聞ウェブ
  • 中日新聞プラス

静岡

5候補者政策アンケート<9> リニア未着工

2019年7月15日

◆仲介に期待、住民尊重を

写真

 リニア中央新幹線の最難関工区とされる南アルプストンネル(静岡市葵区)工事を巡り、県とJR東海の溝が埋まらない。川勝平太知事は「大井川の流量確保や南アルプスの保全」を最優先に挙げ、着工に同意していない。国や沿線の知事らはリニアの二〇二七年開業は至上命令だとするが。

 国民現職の榛葉賀津也さん(52)は「開業を遅らせることはできない」を選択。JR東海が環境影響評価(アセスメント)を遵守(じゅんしゅ)し、工事で減った水を大井川に全量戻すことを前提に、国土交通省の仲介で着地点を見いだすべきだと主張する。

 自民現職の牧野京夫さん(60)は開業ありきか、否かに言及した回答を避けた。大井川の水量確保の確約を強調し「調整の余地あり」としている。国交副大臣の立場、手腕をアピールする狙いもありそうだ。

 立民新人の徳川家広さん(54)は大井川の流量減少を「生活問題」と主張。公示前には街頭でリニア問題に触れる場面もあり、流域住民の声を代弁する姿勢を強調している。

 共産新人の鈴木千佳さん(48)はそもそも、リニアそのものが環境破壊として工事中止を求める。

 諸派新人の畑山浩一さん(49)は開業優先を選択。

主な政党の公約

新聞購読のご案内