私の一票<7>
2019年7月11日
自営業 笠原裕介さん 44歳(浜松市東区)
◆消費増税 頭悩ます軽減税率
親の果物店を引き継いだ私は「消費者」であり、さらに「経営者」でもある。経営者の立場からすると、実入りのない値上げ、つまり増税は、より厳しい現実として受け止める。
8%から10%への増税は2%の上乗せだが、消費者にとっては一割も負担するのかという感覚だ。増税が始まれば、お客さまがレジで感じる税の重みは大きく、店にはいや応なく“企業努力”が求められる。正直、経営者としては苦しい。
飲食料品などを対象とした軽減税率では、頭を悩ます部分も。店のカフェスペースは外食とみなされ、同じフルーツやコーヒーでも10%の税率がかかる。買う側は「損」「割高」と感じるだろうし、レジ側に混乱が生じる可能性もある。
増税は仕方ないと思うが、この税が有効に使われるのか。期待をしたい半面、あまり期待もできない、これが本音だ。
(大城愛)