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静岡

5候補者 政策アンケート<3> 年金制度 見直し多数

2019年7月9日

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 老後資金が二千万円不足するとした「金融庁報告書問題」に端を発し、老後の不安が一躍、争点に浮上した。物価や賃金が上昇した分だけ、年金の伸びを抑える「マクロ経済スライド方式」の是非が論点。

 共産新人の鈴木千佳さん(48)は「マクロ経済スライド方式は廃止し、制度を変更するべきだ」と回答。党は公約でも「減らない年金」を掲げ、保険料の見直しや年金積立金の活用で実現するとしている。

 マクロ経済スライドは、現役世代の人口の減少や平均余命の伸びに対応し、年金を将来的に保つ目的で導入された。「制度の持続性」と「給付額の維持」の両立が課題。

 立民新人の徳川家広さん(54)は、社会保障の仕組みを根本から議論すべきだとの立場。党は、医療・介護・保育・障害に関する世帯ごとの自己負担額に、所得に応じた上限を設定する「総合合算制度」の導入を訴えている。

 国民現職の榛葉賀津也さん(52)は、国民全員に支給される基礎年金に言及し、最低限の生活保障を主張。党の公約は、低所得の年金生活者に最低月五千円を追加給付し、「政府案より手厚くする」と掲げる。

 自民現職の牧野京夫さん(60)も「年金の制度設計に問題はない」は選択せず、修正の必要性を認めた。

 諸派新人の畑山浩一さん(49)も「その他」を選択した。

主な政党の公約

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