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静岡

主要候補が第一声

2019年7月5日

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 参院選は4日公示され、静岡選挙区(改選数二)には現職、新人の計5人が届け出た。届け出順に自民現職の牧野京夫(たかお)さん(60)、立憲民主新人の徳川家広さん(54)、国民民主現職の榛葉賀津也さん(52)、共産新人の鈴木千佳さん(48)、諸派新人の畑山浩一さん(49)。街頭で演説した4人の初日の訴えを紹介する。

=上から届け出順

牧野 京夫(まきの・たかお)さん 60歳 自現 当選2回

◆命を守ること 政治の原点

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 各地で豪雨や土砂災害の被害が起きている。けさも国土交通省で大雨に対する対策会議が開かれたが、大臣や同僚に「態勢は取れている。選挙に専念してほしい」と言われ、選挙活動を始めることができた。

 政府は防災・減災、国土強靱(きょうじん)化のための三カ年緊急対策を実施している。県内は河川、港湾、道路など二百四十カ所で事業を行っている。国民の命を守ることが政治の原点だと思っている。

 日本の社会保障制度は共助の精神が基本。こういう制度は世界で日本しかない。この理念を続けていく。保険料を払っても自分たちには返ってこないんじゃないか、という不安や諦めの気持ちを若い人たちに持たせてはいけない。漠然とした不安や閉塞(へいそく)感をなくし希望を持ってもらうまで頑張らなければならない。

 日本のかじ取りを任されてきた与党として、厳しい指摘や批判を受けるのは宿命だ。批判を受けながら現実的に対応する中で制度に修正や工夫を加えていく。

徳川 家広(とくがわ・いえひろ)さん 54歳 立新

◆原発いらない 国会に声を

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 いまほど日本国憲法や徳川が築いた平和、戦後の平和が危機にさらされていることはない。平和主義であり、立憲主義であり、そして何より未来を破壊する浜岡原発を早くなくす。静岡の声を国会にお届けできれば、日本を変えていくことができると確信している。

 原発の問題は国政選挙で話題に上っていない。特にこの参院選、(東日本大震災後に)二回行われているが、誰も何も言っていない。この沈黙を変える。原発はいらないよ、危ないよ、そう訴えることが立候補した第一の目的だ。

 アベノミクスは失敗に終わった。奪い合いの経済になってしまった現状を、助け合いの経済に変えたい。家計に直接お金を入れるセーフティーネットの強化しか、日本経済を再生させる道はない。

 改憲派が憲法九条があるから国が守れないと言っているが、ナンセンス。九条があるから世界が尊敬してくれる。憲法を守ることが、日本人の生活を守ることになる。

榛葉 賀津也(しんば・かづや)さん 52歳 国現 当選3回

◆家計第一 暮らしを底上げ

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 アベノミクスで格差が広がった。ほとんどの庶民が景気が良くなったと実感していない。働く現役の三人に一人が非正規。年金を払いたくても生活が苦しくて払えない。だからこそ「家計第一」。家計を、暮らしを底上げする。個人消費を喚起し、底辺から日本の経済をよくする。集めた税金を使う側ではなく、働いて払う側の政治をしたい。

 正直な政治、偏らない政治、現実的な政治をしたい。年金制度が崩壊しかけている。現実に向き合って、党派を超えて議論をしなければならない。年金を頼りに生活している高齢者は50%を超える。年金はもらう側、払う側セットの問題。働く世代を守り、強くすることが、年金や子育てを守ることにつながる。

 静岡のことを知り抜いている政治家を国政に送るために選挙区の制度がある。私は静岡で生まれ、育ち、学び、静岡の水を飲んで、米を食べてここまでやってきた。静岡のことなら他の候補の誰にも負けない。

鈴木 千佳(すずき・ちか)さん 48歳 共新

◆年金問題 若い世代に切実

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 今度の選挙では、若者や子育て世代の皆さんがあしたの暮らしに希望が持てる政治をつくるために全力を尽くす。

 年金問題は若い世代にとって切実な課題となっている。街頭で、安心な年金制度を続けてほしいという声が若者からも寄せられている。それなのに安倍政権は、マクロ経済スライドで自動的に年金を削減すると言っている。若者の未来を奪う安倍政治はもうこの選挙で終わりにしなければならない。

 この選挙は野党共闘を発展させる大きな力になる。静岡選挙区でも自民党の議席を落として、どうか私を国会に送ってほしい。誰もが自分らしく暮らせる政治を一緒に日本共産党の躍進で実現しよう。

 静岡県には富士山の麓には米軍基地、そして東海地震の震源域の真上には浜岡原発。南アルプスにはリニア新幹線を建設する。自然を破壊する安倍政権のやり方を絶対に許さない。県民の声を国会に届けたい。なんとしても国会に駆け上がる決意だ。

(参院選取材班)

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