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静岡

県内候補者 各地で訴え

2019年7月4日

参院選が公示され、出陣式で気勢を上げる大勢の支援者ら=4日午前、静岡市葵区で

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 参院選は四日公示され、静岡選挙区(改選数二)で立候補を届け出た四党の候補たちは早速、静岡市中心部や掛川市などで街頭演説に臨み、十七日間の論戦をスタートさせた。防災や浜岡原発、改憲の是非、安倍政権の政策について主張を展開した。

■自民・牧野さん

 自民現職の牧野京夫さん(60)は静岡市葵区の青葉緑地で出陣式。九州などを襲っている豪雨に触れ、「本来は国土交通省で待機し、復旧の準備をしなければならぬ立場(国交副大臣)だが、大臣から『態勢は取っているから出陣式へ』と指示をいただいた」と説明した。

 昨年閣議決定された防災・減災の三カ年緊急対策を挙げ「静岡県でも河川や道路、港湾など二百四十カ所で事業を行っている。災害から国民の命を守るのが政治の基本だ」と副大臣の立場を再強調し、「責任政党として、しっかりとした政治を今後も維持し安定させることが、今参院選で問われている」と述べた。

■立民・徳川さん

 立憲民主新人の徳川家広さん(54)は葵区の駿府(すんぷ)城公園内にある家康像の前で出陣式に臨んだ。蓮舫副代表や牧野聖修元民主党衆院議員のほか、徳川慶喜に仕えた江戸の町火消し、新門辰五郎や旧幕臣の大草家の子孫ら、徳川家ゆかりの人も駆けつけた。

 徳川さんは、主公約に掲げる浜岡原発(御前崎市)の廃炉と護憲に触れ、「平和主義、立憲主義、未来を破壊する浜岡原発を早くなくす。その声を確実に国会に届ければ、日本を変えていくことができる。力を貸してほしい」と訴えた。

■国民・榛葉さん

 国民民主現職の榛葉賀津也さん(52)は、悪天候のため掛川市内の掛川城からホテルに変更し、第一声を上げた。アベノミクスで格差が広がったことを批判し、「正直で、偏らない、現実的な政治をやりたい。普通の人が幸せになれる日本を、皆さんとつくっていきたい」と声を張り上げた。

 党の公約である「家計第一」の経済政策も強調。社会保障に触れ「働く世代が細くなっていて、年金資金が足りなくなるのは当たり前。働く世代を守り、強くし、個人消費を喚起して、底辺から日本の経済を良くする」と続けた。

■共産・鈴木さん

 共産新人の鈴木千佳さん(48)は静岡市葵区の党地区委員会前で出発式。老後資金が二千万円必要とする金融庁報告書問題に触れ、「年金削減のマクロ経済スライドを廃止する。今の年金制度の中にある金持ち優遇の保険料のシステムを見直せば、一兆円の財源ができる」と主張した。

 若者や子育て世代向けの政策を強調。「公費を入れて大学や専門学校の学費を半額にする。消費増税ではなく、大企業や富裕層に応分の負担をさせるよう、優遇税制、米軍への思いやり予算を見直す」と訴えた。

 諸派新人の畑山浩一さん(49)も立候補している。

(参院選取材班)

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