• 中日新聞ウェブ
  • 中日新聞プラス

静岡

有権者「暮らし」注目

2019年7月4日

◆働き方、浜岡にも関心

 静岡選挙区の候補者たちの訴えを、有権者はどんな思いで聞いたのか。

 雨上がりの静岡市中心部であった自民現職の第一声には、傘を片手に多くのワイシャツ姿の人らが集まった。老後資金が二千万円必要とする金融庁報告書問題を口にしたのは、県庁に勤める戸沢勇希さん(27)=葵区。「年金はもらえるのか、政府はそれを考えているのか、不安は尽きない」と話す。

 上司らと演説を聞きに訪れた近くの会社員、桜井千明さん(38)は「女性の働き方が気になるけれど、子育てする女性の話も聞いてほしい」と語った。

 静岡市内の公園で、立民新人の第一声を聞いた葵区の主婦稲葉純代さん(49)は、浜岡原発の廃炉の主張に興味がある。「浜岡は海に近く、地震があれば津波に襲われて私たちにも危険が及ぶ可能性がある。積極的に廃炉を目指してくれる候補者を推したい」と語った。

 掛川市内で国民現職の演説を聞いた会社員、増田陽介さん(30)=静岡市駿河区=も金融庁報告書問題に関心を示した。「年金制度の今後が不安。何とかするためには、暮らしの底上げが必要だと思う。現実的な論議をして国民のためになる政策に期待したい」と語った。

 静岡市内であった共産新人の出発式に駆けつけた葵区の主婦、寺田千枝子さん(77)は年金だけでは足りず、貯金を切り崩して生活しているという。「私たちも将来は不安だけれど、若い人はなおさらだと思う。孫たちは学費が高く、奨学金を返すのも大変そう。生活が苦しくなる消費増税ではなく、取るべきところから税金を取ってほしい」と話した。

主な政党の公約

新聞購読のご案内