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静岡

「年金問題」争点に 党首討論受け各党反応

2019年6月20日

 今国会で初めて実現した党首討論で、安倍晋三首相は「頭の片隅にもない」と衆院解散を否定した。七月四日公示が濃厚な参院選は単独で実施される公算がますます大きくなった。野党四党代表からの質問が集中した「年金問題」は参院選で主争点になりそうだ。各党の県幹部はどう見たか。

 野党は、老後に夫婦で二千万円の貯蓄が必要と試算した金融庁の報告書問題を徹底して批判した。

◆国民民主県連 与党は仕事放棄

 岡本護幹事長は「国民の関心はそこにあるということ。素直に報告書を受け取り、内容を精査して問題解決するのが政治家の仕事。今の状態では仕事を放棄している」と指摘した。

◆立憲民主県連 隠蔽体質を問う

 杉山淳幹事長は「参院選で自民の議席を一つでも多く奪い、森友問題など安倍政権の隠蔽(いんぺい)体質を国会で問わないといけない」と語り、静岡選挙区(改選数二)で野党独占を狙う意気込みを見せた。

◆共産県委員会 将来を託せない

 山村糸子委員長は、年金の給付水準を引き下げないための志位和夫委員長の提案を安倍首相が一蹴したことに触れ、「志位委員長の現実的な提案を聞きもせず、ほかの問題にすりかえた安倍首相に国民の将来は託せない」と指摘した。

◆自民県連 正々堂々と戦う

  竹内良訓幹事長は「(同日選は)ないだろう。これから参院選の公示、投開票のスケジュールも明確になってくる。他党を批判するのではなく、自民の政策を県民に分かりやすく伝えて、正々堂々と戦いたい」と話した。

◆公明県本部 一致協力し臨む

 高田好浩幹事長は、同日選の可能性が薄くなり「ほっとした気持ち。目の前の参院選に(自民と)一致協力して臨むことができる」。討論が年金問題に集中したことには「政府の示す『年金百年プラン』とはまったく別の論点の話。年金問題を選挙前に攻撃材料とするのは野党の常とう手段」と述べた。

 参院選静岡選挙区(改選数二)の立候補予定者

榛葉賀津也 52 国現(3)

鈴木千佳 48 共新

徳川家広 54 立新

畑山浩一 49 諸新

牧野京夫 60 自現(2)

 ※敬称略。五十音順

(参院選取材班)

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