• 中日新聞ウェブ
  • 中日新聞プラス

静岡

旧民進系2候補 労組推薦へ火花

2019年6月12日

 「七月四日公示、二十一日投開票」が濃厚とされる参院選の静岡選挙区(改選数二)は旧民進党から分裂した立憲民主党と国民民主党が激突する。民進時代から両党最大の支援組織「連合静岡」や、その傘下の産業別労働組合(産別)の推薦を巡り、綱引きが繰り広げられる

 この二十年近く、自民と民主(民進)が議席を分け合ってきた静岡選挙区。約二十万人の組合員を抱えるとされる連合静岡は昨年五月、国民現職、榛葉賀津也さん(52)の推薦を早々と決めた。

 今年五月末、立民は新人、徳川家広さん(54)の擁立を発表。一時は自民が二人目の擁立を模索するなど、一転して激戦区となったが、連合静岡・中西清文会長は「信頼と実績がある榛葉さん以外に(推薦する候補は)いない。一本でまとまっている」との姿勢を変えていない。

 連合は両党と政策協定を結んでいる。自動車や電機、私鉄など産別の事情は複雑だ。連合静岡の傘下にある主な十産別をみると、比例代表で推薦する政党候補は、国民と立民で五対五ときっちり分かれている。

 徳川さんが出馬を表明する前は、傘下の十産別も榛葉さん推薦でまとまっていたとみられるが、ここへ来て、風雲急を告げる。

 立民は四月の統一地方選で、自治労の全面支援を受けて「原発ゼロ」を訴えた新人が静岡市駿河区選挙区で初当選し、初めて県議会に議席を得た。県連によると、既に、同じく「脱原発」を訴える徳川さんの推薦を自治労に依頼済みだ。

 駿河区選挙区で、連合静岡は国民現職を推薦、立民新人を支持。両党候補は最後の議席を争い、国民現職は落選した。

 立民の県連幹部は、自治労に加え「可能性ある産別、単組(企業別組合)には支援を求める」と話す。

(岸友里)

 参院選静岡選挙区(改選数二)の立候補予定者

榛葉賀津也 52 国現(3)

鈴木千佳 48 共新

徳川家広 54 立新

牧野京夫 60 自現(2)

 ※五十音順

写真

主な政党の公約

新聞購読のご案内