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静岡

参院静岡 選挙区の構図固まる 4陣営「訴え」全力

2019年6月7日

 今夏の参院選静岡選挙区(改選数二)で自民党内に根強かった「2人擁立論」が6日に消え、自民と国民民主の両現職と、立憲民主、共産の両新人が2議席を争う構図が事実上、固まった。来月4日が濃厚とされる公示に向け、4党、4候補の舌戦が本格化する。

 立民新人、徳川家広さん(54)は六日、御殿場市内を回り、街頭演説や支援者との座談会で政策と支持を訴えた。自民が一本化したことを知り、「自民二人の方が与野党対決が鮮明になったが…。相手が一人だろうと二人だろうと誠心誠意、政策を訴えることに変わりはない」と話した。

 徳川さんと一部支持層が重なる国民現職、榛葉賀津也さん(52)=三期目=の陣営は危機感が強い。榛葉さんは「他党や他候補の動向に惑わされず、自分の戦いを貫く。生活者、納税者の目線で、自らの政策を熱く訴えていく」と語った。

 共産新人、鈴木千佳さん(48)陣営の渡辺浩美選対本部長(県委員会副委員長)は「一人だろうが、二人だろうが、自民の議席を奪うことがわれわれの使命」と述べた。「憲法に基づく政治をするために、何としても野党の三人が一丸となって自民の議席を奪いたい」と続けた。

 過去二度も、自民の単独候補として勝利してきた現職、牧野京夫(たかお)さん(60)=二期目。これまで二人擁立論を問われるたびに「当事者の私が答える立場にはない」と言及を避けてきた。この日も「別に何もない。もう一生懸命に頑張るだけだ」と語った。

◆自民5区で役員総会

 自民党静岡5区支部は六日、富士市内で役員総会を開き、参院選や次期衆院選の対応を話し合った。参院選候補者は牧野さんで一本化することが報告され、支部長で衆院議員の吉川赳さんは「皆さま方の力を参院選でお借りし、衆参同時選挙の場合には、私も全力で頑張ってまいります」とあいさつした。

 会合後、県議の和田篤夫さん(5区事務局長)は「5区は吉川赳支部長を全力でぶれずに支えると確認した。これは全員の総意」と強調。5区選出で、自民入りを目指し、無所属のまま二階派入りした元環境相の細野豪志さんの活動が活発化し、二階派の国会議員らが選挙区入りしていることについては「活動状況は把握しているが浮足立つことはない。『自民党』どうこうでなく、『二階派』の国会議員(が来県している)と受け止めている」と話した。

(参院選取材班)

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