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静岡

参院選へ準備加速

2019年6月3日

 「七月四日公示、二十一日投開票」が濃厚とされる今夏の参院選は間近に迫っている。衆院解散による同日選もささやかれる中、静岡選挙区(改選数二)に出馬する四党の四人も準備を加速させる。自民と国民民主の両現職に挑む立憲民主と共産の両新人の陣営は二日、静岡市内で演説会を開いた。

◆徳川さん「脱原発訴え」

市民に支持を訴える徳川家広さん=2日、静岡市葵区で

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 立民新人、徳川家広さんは五月二十八日に出馬表明して初の週末。翌二十九日から各地の駅前や市街地で、つじ立ちを始めたが、二日は蓮舫副代表を応援弁士に迎えて、静岡市葵区の市街地で初めて大規模な演説会を開いた。

 政策として脱原発や経済政策、憲法改正の反対を挙げ「南海トラフ地震が来る。福島第一原発事故で、原発は危険で、かえって高くつくことが分かった」と述べ、主公約である浜岡原発の廃炉を訴えた。

◆鈴木さん「賃金是正」

公約を訴える共産党新人の鈴木千佳さん=2日、静岡市葵区で

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 党支持者ら四十人が参加した集会もあり、「どのぐらい静岡のことを知っているか」との問いに、「静岡への思いは人一倍ある。どういう課題があるかは、これから勉強する」と素直に返す一幕もあった。

 共産新人、鈴木千佳さんは葵区であった党の演説会に登壇。「比例でも選挙区でも勝ちに行く決意」と訴えた。

 参院選にむけた決起大会と位置付け、山下芳生副委員長も駆け付けるなど、千七百人で埋まった。一女の母である鈴木さんは「生活するために仕事に追われると、しわ寄せは子どもに来る。過密労働の是正は急務だ」と述べ、最低賃金を全国一律で値上げするなど具体的な公約も掲げた。

 自民現職と、野党の現職と新人の三人が二議席を争う構図。報道陣に「複数区は野党が競い合って自民から議席を奪う。野党共闘している以上、支持層がかぶるのは当然。私たちは裾野を広げていきたい」と語った。

 自民現職、牧野京夫(たかお)さんは一、二の両日、衆院選党支部の会合などに参加。三日夜は浜松市内のホテルで西部地区の決起大会を開く。国民現職、榛葉賀津也さんは二日、沼津市であった後援会東部事務所の事務所開きに出席した。

 参院選静岡選挙区・立候補予定者(改選数二)

榛葉賀津也 52 国現(3)

鈴木千佳 48 共新

徳川家広 54 立新

牧野京夫 60 自現(2)

 ※五十音順

(参院選取材班)

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