• 中日新聞ウェブ
  • 中日新聞プラス

滋賀

<ワカモノと選ぶ@龍谷大>候補者直撃(上)嘉田さん

2019年7月12日

嘉田さん(中央)にインタビューする(左から)中嶋さん、前田さん、野出さん、赤田さん=大津市馬場で

写真

 学生目線で参院選を追う共同企画「ワカモノと選ぶ@龍谷大」。3人が立候補した滋賀選挙区で、事実上の一騎打ちを争う与野党の候補者2人を直撃し、学生の「ホンネ」をぶつけてみました。初回は前知事で無所属新人の嘉田由紀子さん(69)=立憲民主、国民民主、共産、社民推薦=に、中嶋菜葉さん(21)、赤田壮矢さん(18)、野出稜人さん(18)、前田阿実子さん(19)が思いを尋ねました。

−野出 どういう社会をつくっていきたい?

 高齢者や子どもを含めてどういう社会をつくるのか。「生活暮らし安心社会」です。子どもを産み育てるのは大変なこと。そこで社会全体がサポートする。「家族省」というのを(公約に)書いていますが、人口減少に対する新しい答えです。子どもから高齢者まで「暮らし安心」できる社会が一番、政治の責任だと思っています。知事時代も力を入れて、人口増加率は全国二位になりました。

−赤田 学生時代、選挙はどんなイメージ?

 当時は一九七〇年安保で、安保条約を改定するのをどうするか、学生はすごく政治意識が高かった。私はアフリカに行きたくて探検部にいたので、国際政治に関心がありました。

−前田 なぜ選挙権は十八歳からになった?

 海外を比較すると、十六歳や十八歳(からの国)が比較的多い。「高校が終わったら一人前」という、社会的な期待ではないでしょうか。

−中嶋 ふなずし好きって本当?

 琵琶湖研究所時代から飲んべえで、ふなずしはお酒に合う。ふなずしの材料で琵琶湖で大変大事な(淡水魚の)「ニゴロブナ」を増やそうと思っている。一匹一万円を五千円くらいにしたい。おいしいふなずしを安く食べましょう。

−野出 海外の政治を取り入れたほうがいい?

 基本はそう。欧州、時に北欧は男女平等を徹底しているから、子育てをやりやすい。職場でもセクハラ、マタハラは少ない。そこが、日本は一番もったいない。女性のエネルギーをどんどんハラスメントで押し込めている。女性が過去四十年活躍すれば、(日本は)こんな貧乏にならなかった。

−中嶋 「もったいない」のスローガンで、どこのお金を削るかの基準は?

 バトルです。行政はそれが一番難しい。財源は無制限でないから、力を入れる所と、我慢してねという所がある。

 高度経済成長期に日本はハード系を造ったので、(知事時代の)私は、新幹線の駅とかダムとか廃棄物処分場とか結構、ハードは節約して、子産み子育て。子どもや若者が生まれ育たないのはもったいないと、教育にお金を回しました。

−記者 若者に一言

 まずは、政治に関心を持ってほしい。本当に経済的にしんどくて、学校を辞めなきゃいけないという人が「自分が悪い」「自己責任」と思ってしまう。それは政治の問題。学校に行けるか、子どもを産めるか、仕事に就けるか、女性が子育てと仕事を両立できるか。みんな政治。政治が関わらないことは、世の中何もありません。

 (参院選取材班)

主な政党の公約

新聞購読のご案内