• 中日新聞ウェブ
  • 中日新聞プラス

滋賀

二之湯さん、嘉田さんに大物応援

2019年7月11日

 改選の1議席を巡り、与野党一騎打ちの様相となった参院選滋賀選挙区。10日には、無所属新人の嘉田由紀子さん(69)=立憲民主、国民民主、共産、社民推薦=や自民現職の二之湯武史さん(42)を応援しようと、閣僚や野党幹部らが湖東・湖北地域を中心に回り、それぞれ党や候補者を支持するよう訴えた。同選挙区には政治団体「NHKから国民を守る党」新人の服部修さん(45)も立候補している。

◆立民・枝野代表「新しい政治つくろう」

有権者と握手する立憲民主党の枝野代表=彦根市で

写真

 立憲民主党の枝野幸男代表は彦根、米原、長浜市で、嘉田さんと共に街頭演説。彦根市のスーパー前では約二百人の聴衆を前に、「暮らしにつながる政治をつくる大きなチャンス。野党と市民の皆さんが連携して、滋賀から新しい政治の流れをつくろう」と呼び掛けた。

 枝野代表は、安倍政権の間に大企業の業績が上昇した一方で、「非正規社員が三百万人増え、年収二百万円以下の人が千百万人に達している」とアベノミクスを批判。大企業がもうけたお金を多くの人に行き渡らせるためには、「政治を動かすしかない」と訴えた。

 残業代の未払い解消や派遣労働者の正社員化、介護や保育分野での賃金上昇を訴え、「予算の配分を変えることで、地域の経済を活性化する」と述べた。

 嘉田さんは「滋賀は少子高齢化に新しい答えを出した。まっとうな政治を私に託してほしい」と話した。

 枝野代表は報道各社の取材で、昨年末に嘉田さんへの候補者一本化に否定的な考えを表明したことについて問われると、「私の見通しが結果的に間違っていた。幅広い皆さんが、嘉田さんに結集している」と答えた。

 (森田真奈子)

◆吉川農水相「滋賀の底上げになる」

二之湯さんへの支持を呼び掛ける吉川農水相=長浜市の木之本スティックホールで

写真

 吉川貴盛農水相は長浜市内三カ所での二之湯さんの個人演説会に駆けつけた。木之本スティックホールでは、琵琶湖と共生する農林水産業が日本農業遺産に認定されたことや、米原市での加工用タマネギ生産に触れ「滋賀の農業には夢、希望がある」とたたえた。また、琵琶湖を中心とした内水面の水産業が日本一だとし「水産の発展にも力を入れていきたい」と語った。

 二之湯さんについては、食や観光分野に精通し、農水省に足を運んで発展に尽力してきたと紹介。自民党から応援弁士が次々駆けつけていることに触れ「首相や大臣が入る選挙は珍しい。それだけ厳しいと言っても過言ではない」と強調。「再び国政に送っていただけるなら、滋賀全体の底上げになる」と呼び掛けた。

 二之湯さんはこの日、米原市内で街頭演説などを行った後、長浜市へ。同ホールでは「政治の一番の要諦は、国民の命と財産を守り、安心安全を確保すること。そういうことへの投資はもったいないことか」と疑問を投げ掛け、六年間の実績とともに支持を訴えた。

 小泉進次郎衆院議員も公示日に続いて来県し、甲賀、守山市など四カ所で街頭演説した。

 (浅井弘美)

主な政党の公約

新聞購読のご案内