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滋賀

候補者はこんな人

2019年7月6日

 四日に公示された参院選。滋賀選挙区(改選数一)では、音楽教室経営で政治団体「NHKから国民を守る党」新人の服部修さん(45)、前知事で無所属新人の嘉田由紀子さん(69)=立憲民主、国民民主、共産、社民推薦、再選を目指す自民現職の二之湯武史さん(42)=公明推薦=が、二十一日の投開票に向け、熱い主張を繰り広げている。それぞれの人柄や、政治への思いを紹介する。

 =上から届け出順

◆受信料NO、ドラム打つ 服部修さん(45)=諸新

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 世の中に不信感を募らせていた。「正直者がバカをみる。平気でうそをつく人が上にいく」。NHKの受信料収入制度に真っ向から反対する政治団体の信条に共感し、「社会を生まれ変わらせる一丁目一番地になる」と立候補を決めた。

 本職はドラム奏者。生まれ育った長野市で中学時代に始め、新聞配達で稼いでスタンドやシンバルをそろえた。大学卒業後も大阪市を拠点にバンド活動を続け、映画の挿入歌を提供したことも。現在は音楽教室を経営しながら、献血啓発やホームレス支援を進める市民団体の代表も務める。

 近年は、和装がトレードマーク。着物はネットオークションで買いあさり、自宅には二十〜三十着ある。お気に入りの音楽は、ロックバンドのTHE BLUE HEARTSの「未来は僕等の手の中」。妻と一歳、三歳の子どもの四人家族。

 (成田嵩憲)

◆環境との共生、長年研究 嘉田由紀子さん(69)=無新

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 埼玉県出身で、中学校の修学旅行で比叡山や琵琶湖に憧れ、京都大に進学した。在学中に訪れたアフリカで、生活での水の重要性を実感。環境社会学者として三十年以上にわたり、琵琶湖周辺をフィールドに水や環境との共生を研究した。

 二期八年務めた知事時代について「流域治水条例の制定など、学者ではできない仕事ができ、すごくやりがいがあった」と振り返る。引退後は、自宅前の琵琶湖で毎朝一杯の水を飲むのが日課。本の執筆や講演活動の傍ら、特技の手打ちうどんを六人の孫に振る舞うこともあるという。

 幼いころ、農家に嫁いだ母が体を壊すまで働かされる姿を見て育った。「なぜ女性だけが苦しまなければいけないのか」との思いが政治家としての原点。「男女が平等で、弱い立場の人も生きやすい社会にしたいという使命感が元気の秘訣(ひけつ)」と話す。

 (森田真奈子)

◆仕事と家庭、頑張るパパ 二之湯武史さん(42)=自現

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 初当選してから六年間に、県内の国道バイパスや農業基盤の整備が進んだことを「地元の期待をもらい、一定の成果を残せたのではないか」と自負。特に力を入れた食や観光分野でも「政策的な基盤をつくることができた」と振り返る。

 京都選挙区の現職参院議員の父(74)を持つ。四人きょうだいの長男で、少年時代から「好奇心旺盛だった」という。自由な校風に憧れ、京都大へ進学。ビジュアル系のバンド活動にも励んだ。卒業後は松下政経塾などを経て、名古屋市で学習塾を経営。夢のない子どもたちに会ったことを憂い、現状を変えようと政治家へ転身した。

 妻(46)と長男(11)、長女(7つ)、次男(4つ)の五人家族。多忙な議員活動の傍ら、プールや買い物にも出掛けるなど「工夫して、家族と一緒にいる時間をつくる」といい、家族思いの父親の顔も見せる。

 (浅井弘美)

主な政党の公約

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