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長野

主要候補の主張分析

2019年7月8日

※届け出順

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 参院選長野選挙区(改選数一)は七日、選挙戦に入ってから初めての日曜日を迎え、事実上の一騎打ちとなった国民民主党現職の羽田雄一郎さん(51)と自民党新人の元衆院議員小松裕さん(57)が各地を遊説した。候補者が四日の公示日に放った第一声と合わせて、それぞれの主張を分析した。

 羽田さんは安倍政権批判に軸足を置き、第一声の六分半の半分を充てた。集団的自衛権の行使を認めた安全保障関連法の成立で「平和な日本が戦争に参加できる国になっている」と指摘。「米軍と自衛隊が一緒になろうとしている。護衛艦に(米国から)爆買いした戦闘機を載せてどこまで行くのか」と批判した。

 保育士資格を持ち、子育て支援に尽くす考えもPR。七日は立憲民主党の福山哲郎幹事長らと東信地域を遊説。佐久市では改憲問題に触れ「自公政権が三分の二以上(の議席を)取ったら憲法改正に突っ走り、九条に自衛隊を加憲する」と強調。老後に夫婦で二千万円の蓄えが必要と試算した報告書を政権が受け取らなかったことも非難した。

 小松さんは政治信条や社会保障への言及が目立つ。第一声では、最初に医師から政治家に転身した理由を紹介。「医者も政治も、目指すはみんなの不安を取ることだ」と語り、地域の医師不足などの問題に取り組む考えを示した。

 ただ、最も長く時間をかけたのは自民党が掲げる「地方創生」関連。農家の収入安定や防災、雇用促進、子育て支援など網羅的に力を入れると訴え、自身の名前にかけた「新時代、信州をゆたかに」というキャッチフレーズを繰り返し、印象づけを図った。

 七日は飯田市などの南信地域を転戦。石破茂自民党元幹事長の応援を得て阿南町で開いた個人演説会も、第一声に近い構成。改憲への言及はなかった。

 (我那覇圭、渡辺陽太郎、高橋信、飯塚大輝)

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