• 中日新聞ウェブ
  • 中日新聞プラス

長野

1議席の攻防火ぶた 4人立候補

2019年7月5日

 四日公示された参院選長野選挙区(改選数一)は、現職と新人の計四人が立候補を届け出て、野党統一候補となった国民民主党現職の羽田雄一郎さん(51)と自民党新人の元衆院議員小松裕さん(57)による事実上の一騎打ちの構図となった。二十一日の投開票に向け、二人とも長野市内で出陣式を開いて第一声を放った後、県内各地を遊説して舌戦を繰り広げた。

 長野選挙区は二〇一六年の前回選から改選数が一に減り、選挙戦全体の勝敗を左右する全国三十二の一人区の一つとして注目を集める。他に立候補したのは、ともに新人で労働者党県支部長の元高校教諭斎藤好明さん(69)、NHKから国民を守る党員の社会保険労務士古谷孝さん(43)。

 羽田さんの出陣式には国民民主、立憲民主、共産、社民各党の県議ら二百五十人(主催者発表)が出席。総合選対本部長を務める立民の杉尾秀哉参院議員は「年金や消費税の問題で、われわれの生活が揺らいでいる。大きな政治の転換を長野で起こす」と強調した。

 小松さんの出陣式には、自民党の加藤勝信総務会長や県議ら五百人(同)が参加。選対総括責任者の後藤茂之衆院議員は「相手方は基本政策がばらばらな『理念なき野合』。その先に国の未来の姿が見えない」と批判し、議席獲得に全力を注ぐ考えを示した。

 選挙戦で、五選を目指す羽田さんは地盤とする上田市などの東信地域を重視。衆院議員だった祖父武嗣郎さんの時代から続く後援会「千曲会」や支持を受ける各党の組織を挙げた応援で票を固め、県内全域に勢いを広げる方針。

 小松さん陣営では、四月の県議選で大幅に増えた東信地域の自民県議らが支持拡大に奔走。羽田さんの牙城を切り崩しつつ、小松さんを後継指名した吉田博美党参院幹事長(70)が地盤とする南信地域などでの浸透を目指す。

主な政党の公約

新聞購読のご案内