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長野

野党、羽田さんに一本化 共産・長瀬さん「勝利へ全力」

2019年5月30日

 今夏の参院選で、長野選挙区の野党候補が二十九日、国民民主党現職の羽田雄一郎さん(51)に一本化された。共産党新人の長瀬由希子さん(50)は同日、長野市内で会見し、長野選挙区での立候補を取りやめる意向を表明し「羽田さんの勝利を目指し、なすべきことを全力でやる」と強調した。

 長野選挙区は、与野党の勝敗を左右する全国三十二の一人区の一つ。羽田さんは自民党が擁立する新人で元衆院議員の小松裕さん(57)と事実上の一騎打ちとなる公算が大きい。

 長瀬さんは二〇一七年末に立候補を表明。有権者への浸透を目指して県内全域を巡り、足場を固めてきたが、会見では「(野党候補の一本化で)安倍自公勢力を少数に追い込もうという旗印を立てることができた。野党統一候補の実現がどうしても必要だ」とさっぱりとした表情を見せた。

 党県委員会は今後、羽田さんと安保関連法の廃止や安倍政権での改憲に反対することなどを盛り込んだ政策協定を結び、県委員会として推薦したい考え。長瀬さんについては、参院選比例代表候補に切り替えるか、参院選と同日になる可能性が取り沙汰される衆院選に擁立するかなど対応を検討する。

 会見に同席した党県委員会の鮎沢聡委員長(55)は、四月の県議選須坂市・上高井郡区や岡谷市・下諏訪町区で自民党の公認や推薦を受けた候補者を退けた結果に触れ「市民と野党の本気の共闘が実現すれば大きな力を発揮することは間違いない」と力を込めた。

 一方、野党統一候補に決まった羽田さんは「野党がバラバラでは安倍一強内閣に勝てない。長瀬さんと共産党に重い決断をしてもらった」と謝意を示し「三十二の一人区でしっかり勝ち、安倍政権を退陣に追い込みたい」と意気込んだ。

 長野選挙区には、他に諸派新人の斎藤好明さん(68)も立候補する意向を表明している。

(我那覇圭)

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