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三重

与党死守か野党独占か 事実上一騎打ち

2019年7月20日

 参院選は21日、投開票される。三重選挙区(改選数一)は事実上の与野党の一騎打ちで、自民現職の吉川有美さん(45)と、野党統一候補で無所属新人の芳野正英さん(44)が、選挙戦大詰めの20日も懸命の訴えを続ける。諸派新人でNHKから国民を守る党員の門田節代さん(51)は独自の戦い。

 最大の焦点は、自民が六年前に吉川さんを立てて、十五年ぶりに獲得した議席を死守するか、野党統一候補が三年前に続いて勝利し、芳野さんが初当選するか。

 吉川さんは、この六年間で新名神高速の県内区間が開通し、県北部の道路整備が進んだことなど、与党議員としての実績を前面に打ち出す。県内唯一の女性国会議員であることもアピールし、幼児教育無償化など子育て支援の政権実績も訴える。

 公示前を含め、安倍晋三首相、菅義偉官房長官、小泉進次郎衆院議員が二回ずつ応援に駆けつけ、自民党本部も激戦区として力を入れる。推薦を受ける公明をはじめ、建設、医療、福祉などの業界団体の支援も受けて足場を固める。

 芳野さんは、岡田克也衆院議員らが野党の分裂を受けてつくった地域政党「三重民主連合」を中心に擁立し、立民、国民が推薦する。市民連合みえを介して共産、社民とも政策協定を結んだ。

 アベノミクスで格差が広がっていると、政権を批判。金融庁の報告書を受け取らなかった政権の体質も問題視し、改憲や安保法制にも反対する。岡田さんら県内の旧民進系国会議員が支援し、連合三重や傘下の労組も組織を挙げて支える。支持政党なし層から支持を集めることにも力を入れる。

 門田さんは、NHKにスクランブル放送を導入することを訴えている。

 (森耕一)

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