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三重

安倍首相「三重は自民にとってずっと厚い壁」 4市で訴え

2019年7月13日

吉川さん(左)の応援に駆けつけ、気勢を上げる安倍首相=鈴鹿市で

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 安倍晋三首相は12日、伊勢、松阪、鈴鹿、桑名の4市で街頭に立ち、参院選三重選挙区の自民現職、吉川有美さん(45)を応援した。首相は「三重は自民にとってずっと厚い壁。何とか打ち破りたい」と訴えた。

 選挙応援での安倍首相の来県は、与野党一騎打ちだった三年前の参院選以来。今回も事実上の与野党による激戦となる中、同じ県で四カ所を続けて演説するのは異例という。

 最初の会場の伊勢神宮外宮前で、首相は二〇一六年の伊勢志摩サミットに触れ、「伊勢神宮で七人の首脳は真剣な面持ちで頭を下げていた。ここはそういう場所なんだと思い出す」と話した。松阪駅前では「明日から松阪祇園祭と聞いた。明日来たかった」と話すと、駅前を埋めた聴衆から拍手が起こった。

 ことしが伊勢湾台風から六十年の節目となることも取り上げ「コンクリートから人へという無責任なスローガンによって防災の取り組みが置き去りにされた」と、かつての民主党政権を批判。年金問題では、好景気によって年金積立金の運用益が六年で五十三兆円に達したとアピールし「野党は財源も具体的な対案も示していない」と声を張り上げた。

 さらに、野党統一候補が共産からも支援を受けていることを指摘し、「災害時に国民を守る自衛隊を違憲と主張をしている人たちが、相手を応援している。私たちは論争に終止符を打つため、憲法に自衛隊を明記する」と改憲への意欲を示した。伊勢では最後に吉川さんの名前を九回連呼し、「厳しい選挙」と演説を締めくくった。

 (森耕一)

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