• 中日新聞ウェブ
  • 中日新聞プラス

三重

三重民主連合・芳野さんに一本化 野党共闘

2019年5月22日

 夏の参院選に向け、立憲民主党など野党五党派が二十一日、三重選挙区(改選数一)の候補者一本化に合意したことで、自民党現職と旧民進党系新人が争う構図が固まった。野党の県組織は今後、共闘の態勢づくりを急ぐ。共産党県委員会は新人の中川民英さん(51)の立候補を取り下げ、旧民進系地域政党の三重民主連合が擁立する無所属新人の芳野正英さん(44)に一本化する。

 三年前の参院選と同様、主要与野党による事実上の一騎打ちとなりそうで、野党側は当時の民進候補が自民候補を破った再現を狙う。民主連合の三谷哲央幹事長は「想定される投開票日まで二カ月に迫っている。六月の早い段階に県単位で正式に合意したい」と意欲を見せた。

 二十一日は芳野さんの立民推薦も決まり、二十二日には国民民主党が推薦を決める見通し。共産との政策協定や推薦を受けるかどうかは、旧民進系を支援する連合への配慮から、三谷幹事長は「誠実に対応する」と述べるにとどめた。

 共産は十八日に中川さんの事務所開きをしたばかりだが、大嶽隆司県委員長は「中央の合意に従う。支持者らに理解を得るための時間は必要になる」と説明した。

 具体的な共闘の方法については「支援を受けることになる民主連合から、働き掛けるべきだ」と強調した。芳野さんを民主連合が擁立することから「中央だけでなく、県単位で共通の政策を議論する必要がある」と話した。

 自民からは現職の吉川有美さん(45)が二期目を目指して出馬する。党本部は三重を重点区に位置付けており、十九日の決起集会には党総務会長が応援に訪れた。公明党とも協力して支持拡大を進めている。

(鈴鹿雄大)

主な政党の公約

新聞購読のご案内