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石川

地方創生 通信網が鍵 再選の山田修路さん

2019年7月22日

2期目への思いを語る山田修路さん=金沢市西念の事務所で

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 参院選石川選挙区は自民現職の山田修路さん(65)が野党統一候補の田辺徹さん(58)に圧勝し、自民王国の底力を見せつけた。ただ、与野党の一騎打ちは盛り上がりに欠け、投票率の低さが際だった。

 再選を果たした山田修路さんが、本紙のインタビューに応じた。東京一極集中を是正する地方創生について「次世代の情報通信システムが鍵。地方にいても東京と同じサービスを受けられるよう、うまく活用していきたい」と語った。(聞き手・田嶋豊、伊藤隆平)

 −十七日間の選挙戦で県内各地を巡った。

 能登の山間部には、ほとんどが空き家状態の集落があった。なかなか厳しい現状だと感じた。

 −加速する東京一極集中をどう解消していくか。

 近々運用が始まる新たな情報システム「5G」を使えば、時間差なしで大量のデータを送受信できる。例えば東京にいる名医が、珠洲市に置いた医療機器をタイムラグなしで操作できる。地方移住が進むきっかけになるのではないか。

 また、法人税や地方消費税の配分が偏らないようチェックしていく必要がある。森林整備に使うため、全国から集めた森林環境税を分配する仕組みを改善し、もっと地方にお金が回るように変えていきたい。

 −老後資金二千万円問題に端を発した公的年金不安については。

 社会保障制度の運営と財源の負担について議論を深めたい。ただ、選挙期間を通し、社会保障をしっかりしてほしいとの声はあまり多く聞こえてこなかった。もともと年金だけで生活できると思っている人は、そう多くはいないのではないか。金融庁の審議会から試算が出た際の政府の対応がよくなかったのだろう。

 −改憲については。

 今の憲法を一切触るな、というのは変な気がする。例えば、教育面での私学助成の必要性や大規模災害時の緊急事態への対応など、多くの人たちが直した方がいいと思う部分を議論していきたい。一切いじるな、安倍政権がやることは全部だめ、という姿勢は妙だ。

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