• 中日新聞ウェブ
  • 中日新聞プラス

岐阜

野党統一、風吹かず 梅村さん「怒り感じたが…」

2019年7月22日

敗戦の弁を述べる梅村さん=岐阜市で

写真

 「マグマが吹き出すような県民の怒りを感じたが、結果が出せなかった」

 午後八時の投票締め切り直後、早々に落選が確実となった梅村さんは、岐阜市神田町の事務所に集まった支援者に向かい「申し訳ない」と深々と頭を下げた。

 立民の候補となり、昨年十二月、国民、連合岐阜も加わった三者の統一候補に決まった。五月は共産も独自候補の擁立を取り下げ、参院一人区における野党共闘の成否を占うモデルケースとして期待を帯びたが、風は起こせなかった。連合岐阜の高田勝之会長は「保守王国の壁は厚かった」と振り返った。

 旧民進党勢力が立民、国民に分かれてから初めて共闘した国政選挙となった。国民県連の伊藤正博代表は「党が分かれて、やりづらい部分はゼロではなかった。候補者選定も早かったが知名度を十分に上げられなかった」と話した。

 選対本部長を務めた立民県連の山下八洲夫代表は「候補者の知名度不足が響いた。県連設立からまだ一年で組織も未熟だった。経験を生かし『まっとうな政治』を取り戻す戦いに引き続き取り組んでいきたい」と述べた。

◆一本化立ち遅れ響いた 共産・松岡県委員長

 共産党の松岡清県委員長は、岐阜市千石町の県委員会の事務所で開票速報を見守った。野党統一候補として支援した梅村さんの落選が確実となると「非常に残念。野党候補が一本化したのが五月末と立ち遅れたのと、候補者の知名度不足が響いた」と淡々と話した。

 三年前の前回選に続き、独自候補擁立を見送った。「他党とは一緒に街頭演説をするなど、前回より協力関係は前進した」と選挙戦を評価しながらも「政党間で、もっと突っ込んだ政策論議をしなければ、ちゃんとした共闘にはならない」と課題も挙げた。

主な政党の公約

新聞購読のご案内