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岐阜

与野党候補、政策論で舌戦 公示後初の日曜日

2019年7月8日

 二十一日投開票の参院選が公示されて最初の日曜日となった七日。与野党候補による事実上の一騎打ちとなった岐阜選挙区(改選数一)で、各地を回った各候補者は何を訴えたのか。

 自民現職の大野泰正さん(60)=公明推薦=は中津川市内を遊説。リニア中央新幹線の駅建設が予定される地域での個人演説会では、約十分間の演説時間のうち三分間を使って駅周辺のまちづくりの意義などを強調。「中津川市、岐阜県、日本を元気にする原動力になる。一緒に働かせていただきたい」と語った。

 アベノミクスについては「(経済指標などの)数字は上がっている」とし、地方も潤うには安定政権が必要と訴えた。年金問題も、人口減少に耐えられる制度になっていると理解を求めるなど、分野のバランスを取った。大野さんは取材に「人口減少などはどの地域も課題。加えて、この地特有のリニアのまちづくりを前に進めるというメッセージを込めた」と話した。

 立憲民主新人で野党統一候補の梅村慎一さん(48)=国民民主支持=は西濃地方を遊説。JR大垣駅前商店街の歩行者天国イベントでは来場者と握手した。

 街頭演説は駅前や商業施設前などでそれぞれ五分間ほどマイクを握り、経済、子育て、安倍政権批判の三分野に多くの時間を割いた。個別の政策では地域経済の活性化や待機児童の解消、保育の質の向上などを掲げ「弱肉強食社会から一人一人を大切にする社会に変えたい」と訴えた。

 政権批判が多くを占めていた公示初日の演説と比べると、具体的な政策に踏み込んだ内容が増えた。梅村さんは取材に「安倍政権のひどさはすでに多く有権者に知られている。関心が高い経済や社会保障などの分野を中心に政策論を増やした」と狙いを語った。

 岐阜選挙区では他に、政治団体「NHKから国民を守る党」の新人坂本雅彦さん(47)も立候補している。

(参院選取材班)

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