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岐阜

国会閉幕、いざ決戦へ

2019年6月27日

 参院選の日程が7月4日公示、21日投開票と決まり、通常国会が閉幕した26日、岐阜選挙区(改選数一)でも事実上の選挙戦が始まった。自民の現職に、立憲民主の新人が野党統一候補として挑む構図となりそうだ。立候補予定者はアピールに奔走した。

 自民現職の大野泰正さん(60)は朝から、掛け持ちする複数の委員会や議員の会合などに慌ただしく出席。昼前に参院本会議が閉会すると「身が引き締まる思い。自民が積み上げてきた土台を問う、この選挙の意味をかみしめて戦い抜く」と意気込んだ。

 党の参院議員総会では、安倍晋三首相が、第一次安倍政権の下で迎えた二〇〇七年の参院選で与党が大敗した歴史に触れ「反省の上に、政権運営してきた」とあいさつ。これについて大野さんは「謙虚に丁寧に政治をする大切さを改めて確認できた」と話した。

 東京の事務所の仕事や、しばらく不在にする宿舎の整理をした後、夕方の新幹線に飛び乗り、岐阜市内の党支部の会合へ。県全体が選挙区となることに「一期一会。一瞬一瞬を大切にして走り回る。また戻って働かせていただきたい」と力を込め、次の予定先へと向かった。

 立民新人の梅村慎一さん(48)は、大垣市内で夕方から開かれた市民団体主催の集会に出席した。約五十人の支援者らに「みなさん一人一人が野党統一候補という気概で、私と一緒に戦ってください」と訴えた。

 梅村さんは演説で、若い頃から憲法やマイノリティーの人権に関心を持ってきた自身の歩みを振り返った。二千万円が不足するという老後資金問題に批判の矛先を向け「臭いものにふたをしてなんとなく終わらせようという姿勢は許せない」と政権批判を展開した。

 集会では、主催団体の「もう黙っとれん西濃アクション実行委員会」の山田秀樹代表が「今日が事実上の選挙戦のスタート。投票日まで全力で頑張りましょう」と呼び掛け、全員で「安倍政治を許さない」とシュプレヒコールを上げた。

 岐阜選挙区では、ほかに諸派新人の坂本雅彦さん(47)が出馬を予定している。

(安福晋一郎、長崎高大)

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