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岐阜

「夏の陣」機運高まる

2019年6月24日

 衆院との同日選が回避され、7月4日公示、21日投開票で実施されることが濃厚となった参院選に向け、岐阜選挙区(改選数一)の立候補予定者らは23日、事務所開きや演説会への出席など、準備を本格化。事実上の一騎打ちとなり、県内でも「夏の陣」へのムードが高まっている。

◆事務所開きで支援者気勢 自民現職・大野さん

 自民党現職の大野泰正さん(60)は、岐阜市薮田南の県水産会館に構えた事務所の開所式を開いた。同党の国会議員や県議、支持団体の関係者ら四百人が集まった。

 大野さんは、安倍政権の六年半での経済政策「アベノミクス」の成果を強調する一方、「地方においては実感できるものがないという話も聞く」と言及。「経済をしっかりさせ、人口減でも日本が発展していくように、安心して百年を生きられる国にしていかないといけない」と語った。

 選対幹部らは、六年前の参院選で得た五十万票を上回る目標を強調。本部長の野田聖子衆院議員は「自民党への批判がさまざまぶつけられることが容易に考えられる。一人一人の力を結集し、投票率を上げてほしい」と呼び掛け、猫田孝県連会長代行は「決して楽な選挙ではない。(四月の県議選では)私の得票の約四割が期日前投票だった。いかに大事かは言うまでもない」と述べた。

 公明党県本部の水野吉近代表から大野さんに推薦状が手渡され、選挙戦の協力態勢を確認。県農協農政連盟の桜井宏会長らとともに、ガンバロー三唱で締めくくった。

(安福晋一郎)

◆共産演説会で共闘アピール 立民新人・梅村さん

 野党統一候補の立憲民主党新人梅村慎一さん(48)は、岐阜市文化センターであった共産党の演説会で登壇した。約千二百人の同党支持者の前で「私と一緒に走ってください」と訴え、野党共闘をアピールした。

 梅村さんは、出馬を表明していた共産党県委員会の高木光弘書記長が辞退することで岐阜選挙区の野党統一候補になった経緯に触れ「ある意味では申し訳なく思っているが、その分全力を挙げて頑張らないといけない」と述べた。

 金融庁金融審議会の報告書で、老後に必要な蓄えが二千万円と試算された問題について「私たちは二千万円という数字ではなく、問題をなかったことにする不誠実な態度に怒っている」と安倍政権を批判した。

 共産党の市田忠義副委員長や、立民、国民民主、共産、社民の四党の県組織と市民団体でつくる「ピースハートぎふ」の河合良房代表らと手をつないで登壇し、連帯を訴えた。

(長崎高大)

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