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福井

最後まで熱く訴え

2019年7月21日

 参院選福井選挙区の主な候補者は二十日、大票田の福井市で選挙カーを走らせたり、地元を回ったりして「最後の訴え」に奔走した。長梅雨の中の選挙戦は最後も曇りや雨の一日となったが、候補者たちはかれた声を張り上げて支持を呼びかけ、支援者との握手にも力がこもった。=上から届け出順

雨が降る中、行き交う人々に向かって政策を訴える山田さん=福井市内で

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◆一票の力を信じ私に 山田和雄さん(52)=共新

 最終日は朝から福井市内の住宅街で細い路地を巡って遊説。買い物客でにぎわう各地のスーパーの前で選挙カーを止め、街頭演説を繰り広げた。雨除けの麦わら帽子をかぶってマイクを握り「政治が庶民感覚を取り戻すために、一票の力を信じて私に投じてほしい」と声をからした。

 選挙戦で一貫して訴え続けたのは、消費増税の中止と安心できる年金への変革だった。最終日も「世論調査でも増税反対が国民の大多数の声だ。みんなの声で必ず政治は動く」と呼び掛けると、演説に耳を傾ける有権者に駆け寄って握手を交わした。

 夜は同市二の宮五の事務所前で最後の演説を終えた。野党統一候補として臨んだ今回の選挙戦について「各地で党派を超えた応援をもらった。脱原発などの訴えも、これまでになく伝えることができた」と手応えを語った。

(今井智文)

嶋谷昌美さん

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◆公約への理解を得た 嶋谷昌美さん(48)=諸新

 この日は地元大阪で党の応援活動を行い、県内入りできなかった。NHK放送のスクランブル化を唯一の公約にしていて「福井県内にもNHKの受信料に不満を抱いている人は少なからずいた」と振り返る。

 県内では支援者が選挙ポスターの掲示を担当。ツイッターに公約への理解を示す返信もあった。「もっと街頭演説ができていたらという心残りはあるが、N国を知ってもらえた」と話した。

 (尾嶋隆宏)

雨が降る中、支持者に向けて最後の訴えをする滝波さん=大野市内で

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◆いま一度の後押しを 滝波宏文さん(47)=自現

 降り続く雨も気にせず、支持者の顔を真っすぐ見た。「最終、最後のお願い。ふるさとを守る仕事は、まだまだ道半ば。地元大野市からいま一度の後押しを」。市内をくまなく回り、声をからした。

 現職の経済産業大臣政務官。政府の一員であっても、気の緩みはない。対立する野党統一候補らを念頭に「非常に厳しい、難しい選挙」と繰り返した。沿道に有権者を見つけると、駆け寄って握手。「力を与えてください。押し上げてください」と懇願した。

 地方を人口減少の最前線と位置付ける。県内は北陸新幹線や中部縦貫自動車道などインフラ整備が進む。街頭演説では「ふるさとにとって正念場。どうか仕事をさせてください」。選挙戦の最後は福井市内を遊説した。「精も根も尽き果てるくらい熱意を伝えた」。力の限り、県民と向き合った。

 (山本洋児)

主な政党の公約

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