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福井

滝波さん、安定リード 終盤の情勢調査

2019年7月17日

 二十一日投開票の参院選で、中日新聞社が福井選挙区(改選数一)で行った終盤の情勢調査では、自民現職の滝波宏文さん(47)が安定した戦いを進め、共産新人で野党統一候補の山田和雄さん(52)が後れを取っている。諸派新人で政治団体「NHKから国民を守る党」の嶋谷昌美さん(48)は厳しい戦い。回答者の三分の一が投票先を未定としており、情勢が変わる可能性がある。

 滝波さんは自民党支持層の八割、公明支持層の七割程度を固め、支持政党なし層でも約四割に浸透。立憲民主支持層の四割程度にも食い込んでいる。年齢別では四十代で七割に迫る支持を集め、二十〜三十代や五十代以上でも五割程度に支持されている。

 立憲民主、国民民主など中央野党五党派の統一候補となった山田さんは、共産支持層の約九割を固めた。ただ立憲民主支持層の支持は五割程度にとどまっており、支持政党なし層の支持にも広がりを欠く。年代別では二十代や六十代以上の支持が比較的高い。

■選挙への関心

 今回の参院選について「大いに関心がある」と答えたのは13・3%、「ある程度関心がある」と回答したのは45・4%で、合計は58・7%だった。合計は2016年の前回選で同時期に行った調査よりも8・3ポイント下落しており、投票率の低下も懸念される。

 年代別では、三十代で「関心がある」の合計が前回を上回ったほかは、全年代で下落。特に二十代では関心があると答えたのは27・5%にとどまり、前回選の60・6%から半減した。

■比例投票先

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 比例代表の投票先について「決めている」または「だいたい決めている」としたのが54・8%。「まだ決めていない」は41・6%だった。投票先を聞き、まだ決めていない人にも仮に今投票するならどの党にするか尋ねたところ、自民党が42・2%でトップ、立憲民主党が11・1%だった。

 三位以下は公明党が6・0%、共産党と日本維新の会が共に4・4%、国民民主党と政治団体「れいわ新選組」が共に1・2%で続いた。「分からない・無回答」は27・4%だった。

■年金問題

 老後資金の「二千万円不足」問題に絡み、年金を巡る政党や候補者の訴えを参考にするか尋ねたところ、「大いに参考にする」と「ある程度参考にする」の合計が59・2%に上った。年齢別では四十代で67・6%、三十代で64・3%、二十代で62・2%などと、若い世代の関心が高い。全年代の「あまり参考にしない」「全く参考にしない」の合計は37・1%だった。

 「大いに参考にする」とした人の比例投票先は、自民に約四割、立憲民主と共産がそれぞれ約二割となっている。

■消費増税

 十月に予定される消費増税は賛成が39・5%、反対が52・9%で反対が上回った。女性は賛成33%、反対58・3%で大きな差となっている。男性は賛成46・5%、反対47・1%で拮抗(きっこう)した。

 反対は契約社員・派遣社員・アルバイトで69・3%、無職者で56・2%などと高く、増税による負担増に不安が生まれている様子がうかがえる。

 (今井智文)

 <調査の方法> 県内の有権者を対象に14、15の両日、コンピューターで無作為につくった電話番号にかけるランダム・デジット・ダイヤリング(RDD)追跡法で実施。対象者にかかった1483件のうち612人から有効回答を得た。回答率は41・3%。性別や年代構成を反映させて集計した。調査結果の文中の数値は小数点第2位以下を四捨五入したため、合計が100%にならない場合もある。

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