<私のリーダー論>(5)福井丸岡RUCK主将・浅野樹さん(22)
2019年7月15日
女子フットサルチームの強豪「福井丸岡RUCK」で、選手を率いる立場になって5年目。「気軽に声を掛けてもらえて、気付いたらチームをまとめている。そんなリーダーになりたいですね」と話す。
選手は高校2年生から27歳まで、自分を含めて15人。一緒にプレーし、週5日の練習をこなすメンバーは「家族」のような存在。互いの良いところも悪い面もよく分かる。苦しい時はカバーして助け合っている。
今年、地域女子チャンピオンズリーグで2度目の全国制覇を果たし、6月に開幕した日本リーグでもトップを走る。まわりの応援に応えるために勝利が求められる。が、プレッシャーにつぶされることはない。それはメンバーの支えがあるから。
昨年4月に肩の手術をした時のこと。半年間リハビリに専念した。みんなは練習している。取り残されているのが辛かった。
でも、「メンバーからの『大丈夫だよ』という声掛けに支えられた。みんなに助けてもらって今がある」
大会前、チームの士気を高めるため、選手だけでミーティングを開くことがある。「本音を言い合い、意識を統一して同じ方向を向く場です」
転機がある。3年前の全日本女子フットサル選手権大会は、チームがまとまらないまま大会に入り、力が出せずに予選を敗退した。それから、キャプテンとしてチームを考える意識が強まった。相手に勝つためには、「同じ方向を向いていること」。長年同じメンバーでやってきて元からあるまとまりを、さらに強固なものにするのが自分の役割だと感じている。
=終わり
(坂本碧)
<あさの・いつき> 坂井市丸岡町出身。仁愛大学コミュニケーション学科4年。5歳の時、近所の同級生に誘われたことがきっかけでフットサルを始める。ポジションはキーパー。主将は高校3年生時から務め、5年目。22歳。